4歳の時に身体の95%に火傷を負いながらも奇跡的に助かった21歳の男性が、『Special Books by Special Kids』『Bored Panda』などのインタビューに応じ、これまでの人生を振り返った。男性はいじめや拒食症に苦しんだ経験から「同じ苦しみを持つ人々を助けたい。将来は医学の道に進みたい」と明かしており、その前向きな生き方に多くの人がエールを送っている。
米テネシー州シェルビー郡ミリントンにある一軒家の裏庭で2003年11月20日、納屋が全焼する火災が発生した。納屋では当時、4歳のジョン・クインさん(John Quinn)と7歳の姉ジョアンナさんが、犬の“マックス”と一緒に遊んでいた。2人は電気の代わりにとロウソクを持ち込んでおり、マックスの尻尾がロウソクに当たって倒れ、火が一気に広がったのだった。
ジョンさんはこの時、積み上げてあった干し草のてっぺんに乗っており、恐怖で身体が固まったまま意識を失った。ジョアンナさんは納屋のそばにあったバケツの水をかけたが火は消えず、母屋にいた当時23歳の姉リアさんに助けを求めた。
慌てて駆けつけたリアさんは、燃えあがる炎と煙の中、ほとんど手探りの状態でジョンさんを助け出した。しかしジョンさんはこの火災で身体の95%に火傷を負い、両耳、鼻、唇、両手の指、両足の指の一部などを失った。またリアさんも身体の25%に火傷を負い入院を強いられた。ジョンさんの身体の5%が無事だったのは、マックスがジョンさんの胸に被さるようにして寄り添っていたためで、マックスは自らの命を犠牲にしてジョンさんを救ったのだった。
ジョンさんは「生存の可能性は非常に低い」という医師の言葉にもかかわらず、火傷の専門病院の集中治療室で約6か月、その後は一般病棟で約6か月を過ごし、奇跡的な生還を果たした。
しかしこの火傷はジョンさんにとって身体的に精神的にも大きな傷を残し、思春期になると「なぜ自分は生き残ってしまったのか。あの時死んでいたら良かったのに」と酷く苦しむようになった。
ジョンさんは当時の心の葛藤や、