植毛した部分には全くと言っていいほど毛が生えてこなかった。ルークさんは心配になってクリニック・センターに電話したが「それは普通ですよ」と素っ気なく返され、次第に無力感に覆われていった。
ルークさんは当時のことをこのように振り返っている。
「手術後は、医師に『こうすべき』と言われたことは全て守りました。それなのに半年経っても発毛はほとんどなく、そのまま1年が過ぎてしまいました。私のおでこは禿げた状態で、傷痕だけが残りました。医師は毛根を採取しすぎたのでしょう。私の後頭部には“じゃりっぱげ”ができてしまったのです。」
「たまりかねてクリニックに全額を返金してくれるようにお願いすると、『最初の半額でもう一度手術します』と言うばかりで全く耳を貸してくれませんでした。結局、手術代の3分の1にも満たない約5万4千円(400ポンド)が返金されただけでした。数年考えてやっと手術に踏み切ったのに、私は自信を失い、自尊心を傷つけられたのです。」
ルークさんはその後、YouTubeにトルコのクリニック・センターのレビューを自身の写真入りで投稿した。「自分のような経験を他の人にはして欲しくない」という強い思いからだった。そしてこの投稿が、ウェスト・ヨークシャー州デューズベリーの植毛クリニック「ザ・ヘアー・ドクター(The Hair Dr)」の医師の目に留まり、ルークさんは無料で治療を受けられることになったのだ。
ルークさんは「実はトルコでは医師が英語を話すことができず、コミュニケーションを取るには通訳が必要でした。クリニック・センターは口コミサイトでは高評価でしたが、患者からのクレームを削除することがあったようです。ザ・ヘアー・ドクターで3月3日に再手術をしたのですが、すでにキレイに発毛しており、とても満足しています」と明かすと、このように続けた。
「これから植毛手術を考えている人は、医師やクリニックについてしっかりとリサーチをすることをお勧めします。」
なおザ・ヘアー・ドクターのアルシャード医師によると、ルークさんのように植毛に失敗して同クリニックを訪れる人は1週間に1人はいるということだ。
画像は『LADbible 2020年6月16日付「Man, 26, Left ‘Scarred’ After Botched Hair Transplant」(Credit: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)