「頭を支えることも、寝返りを打つことも、座ることも、立つことも、歩くこともできない」と医師に言われた男の子が、4歳になり特別なハーネスを使って自分の足で歩くことに挑戦した。男児の初めての一歩を撮影した動画は、「よく頑張ったね」「すごいよ」「心が温かくなった」「元気をもらったよ」といったコメントとともに拡散している。
英サウス・ヨークシャー州バーンズリー在住のジョディ・モーガンさん(Jodie Morgan、33)が、ルイ・ジョージ・ウッド君(Louie George Wood、4)を出産したのは2016年3月、まだ妊娠28週のことだった。わずか907グラム(2ポンド)で誕生したルイ君は、脳出血、慢性肺疾患、貧血、胃の疾患などを抱え、敗血症の疑いもあったことから3度も転院して治療を受けた。
ルイ君は数か月後に退院できたが、24時間酸素吸入が必要で、四肢が突っ張り、成長も遅かった。そして1歳になる直前、医師からこう告げられた。
「脳の病変である『脳室周囲白質軟化症(PVL)』が深刻です。ルイ君は頭を支えられず、寝返りも、座ることも、立つことも、歩くこともできないでしょう。」
その後のMRI検査でルイ君は、PVLが原因で起こる脳性麻痺である「痙攣性四肢脳性麻痺」と、運動面だけでなく言語などにも障がいが現れる「全般的発達遅延」と診断された。ジョディさんと夫のトムさん(34)のショックは大きかった。しかし夫婦は理学療法、水治療法などできる限りの訓練をして息子を支え続けた。
するとルイ君に、少しずつだが希望の光が見えてきた。まず医師に「できない」と言われた寝返りができるようになり、