「自分が婚約したことを、大好きな祖父に会って伝えたい。でも高齢の祖父は施設に入居中で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミック(世界的大流行)の状態で外出は許可されない…」そんな状況に置かれた女性が、特別な方法で祖父と幸せをシェアし人々の心を温かくしている。
米ノースカロライナ州に住むカーリー・ボイドさん(Carly Boyd、21)は3月中旬、恋人のトレヴァー・セラーズさん(Trevor Sellers、25)からプロポーズを受けて婚約した。カーリーさんは早速家族や友人と嬉しいニュースをシェアしたが、どうしても会って婚約を伝えたい人がいた。それは同州ノース・ワカマーにある高齢者福祉施設に入居中の祖父シェルトン・マハラさん(Shelton Mahala)だった。
カーリーさんにとってシェルトンさんは家族の中でも特別で、事あるごとに頼りにしてきた存在だ。しかし87歳と高齢であることから、今の状況で施設からの外出は認められていなかった。しかし施設管理者のジェニー・パーネルさん(Gennie Parnell)の提案で今月16日、「窓越しであれば面会は可能」と許可が下りたのだった。
カーリーさんは当時のことを次のように語っている。
「施設から許可をもらい、建物の周りを走って祖父がいる部屋の窓の前まで行き、中にいるスタッフにブラインドを開けてもらったのです。その後、婚約指輪を指さして見せると、祖父は私が婚約したことにすぐに気付いてくれたのです。」
「祖父はとても喜んでくれて、何度も『結婚式はいつなんだい?』と聞いてきました。最後は私も祖父も『愛しているよ』と言葉をかけたのですが、その瞬間、ぐっと胸がいっぱいになってしまったのです。」
2人の面会に一役買ったジェニーさんは、