オーストラリアの森林火災で動物たちが苦しむ様子に心を痛めた米マサチューセッツ州の6歳の男の子が、粘土でコアラを作ることでこれまでに1900万円以上の寄付を集めた。「テレビを見ているより、動物たちを助けたい」と語る男の子のプロジェクトは、家族だけでなく幼稚園のクラスメート、地域コミュニティ、そして世界中を巻き込み支援の輪を広げている。『People.com』『Fox News』などが伝えた。
昨年9月から猛威を振るうオーストラリアの森林火災は、18日の大雨により一部鎮火したものの、新たに洪水の危機も囁かれるなど依然として予断を許さない状況だ。この火災で犠牲となった野生動物は12億匹以上と言われており、豪政府だけでなく多くの支援団体やボランティアが今も動物たちの救助活動を続けている。
被害拡大のニュースは連日のように報じられているが、米マサチューセッツ州に住むオーウェン・コリー君(Owen Colley、6)がこの火災について知ったのは今から約3週間前のことだった。母ケイトリンさんによると、オーウェン君は火災で動物が犠牲になっていることを知ると黙り込み、自分の部屋に籠ってしまったそうだ。ケイトリンさんはその時のことをこう語っている。
「オーウェンは一人になると、雨の中に佇むカンガルーやコアラ、ディンゴの絵を描いていました。それまでのオーウェンはレゴや自分のことばかりに気を取られていたのに、その絵には雨が降って動物たちに安息が訪れることを願うオーウェンの強い気持ちが溢れていたのです。」
「実は夫がシドニーで生まれ育ったこともあり、オーウェンはまだヨチヨチ歩きだった頃にオーストラリアに数か月だけ住んでいました。オーウェンにその頃の記憶はほとんどありませんが、彼なりにオーストラリアに特別な繋がりを感じていたのでしょう。夫の家族や友人も避難を余儀なくされており、オーウェンは『何か自分にできることはない?』と尋ねてきました。そこでオーウェンと話し合い、あるプロジェクトをスタートすることにしたのです。」
こうして始まったプロジェクトとは、