ロシア西部ニジニ・ノヴゴロド州在住のパベル・アブラモフ君(Pavel Abramov、9)は、絵筆を持ちペットの動物たちの絵を描くことが大好きだ。パベル君の絵は個々の動物たちの特徴をよく捉えており、9歳にしてすでに立派な芸術家である。しかしパベル君の肩書は芸術家だけではない。彼はアニマルシェルターで‟最年少のボランティア”として活躍しているのだ。
ニジニ・ノヴゴロド州アルザマスの小さな街に住む9歳のパベル・アブラモフ君が動物の絵を描くのには理由がある。それはおもちゃを買うためでもなく、お金を得るためでもない。彼が望むことはただ1つ。モデルとなったペットの飼い主に、アニマルシェルターに寄付するための餌や薬、缶詰などを提供してもらうのだ。
パベル君が“親切な絵筆(Kind paintbrush)”と呼ぶこのプロジェクトを始めたのは約1年前のことだった。大好きだったペットの死をきっかけに、お腹を空かして街をうろつく野良犬や野良猫たちのことを放っておくことができなくなり、得意な絵を描くことで動物たちを助けることを思いついたのだ。
パベル君は通常、飼い主によって提供された写真をもとに絵を描くが、飼い主にペットとの馴れ初めについてインタビューをしたり、実際にペットと会ってから絵を描き始めることも多いという。また作品完成後にモデルのペットと一緒に写真を撮る機会も増えており、