転んだ拍子に、約10センチ(4インチ)の鉄製の温度計が2歳男児の頭部に突き刺さるという事故が中国で起こった。温度計は脳にも到達していたが、幸運なことに男児は無事だった。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。
陝西省咸陽市ケイ陽県に住むチャンさんは今月9日朝9時頃、息子のチェン・シュー君(Cheng Xiyu)を寝かしつけようと粉ミルクの準備をしていた。チャンさんは息子に布団に入ったまま待つように言い聞かせて寝室を離れたが、チェン君はそばに置いてあった水筒の蓋を握りしめ、母親のもとに駆け寄ってきた。そして何かにつまずいて顔から床にたたきつけられ、蓋に付いていた約10センチの鉄製の温度計が右眼窩上部に突き刺さった。
チェン君は地元の病院に緊急搬送され、その後西安市児童医院に転送された。検査の結果、温度計の約8センチがチェン君の頭部に突き刺さっていることが判明。そのうちの6センチは脳にまで到達していた。
同医院の神経外科医シー・ハニュウ氏(Shi Hangyu)は、チェン君について次のように語った。
「幸いなことに、温度計は眼球には刺さっておらず、認知機能を司る脳の部分は無事でした。温度計を抜く際に眼球を傷つけたり、脳にこれ以上ダメージが及ばないよう、検査には数時間をかけました。そしてどのアングルで抜くのが最適なのか十分検討してから温度計を引き抜きました。実際に手術にかかった時間は消毒も含めて10分弱でした。」