昨年5月3日に大規模な噴火を起こし、700棟以上の家屋が破壊されるなど大きな被害をもたらしたハワイ島のキラウエア火山。その巨大なキラウエア・カルデラが一望できる展望台付近で、32歳の男性が手すりを乗り越えて足を滑らせ、約21メートル(70フィート)下に滑落した。現在はキラウエア火山の噴火は収まっているものの、あまりにも軽率な行動に多くの非難の声があがっているようだ。
今月1日、ハワイ火山国立公園内のスチーミング・ブラフと呼ばれる展望台を訪れていた32歳の男性が、金属製の手すりを乗り越えてそのまま滑落した。この付近は崖のふちから蒸気が沸き上がり、ハレマウマウ・クレーターが一望できるため観光客には人気のスポットであるが、カルデラ底までは90メートル(300フィート)もあり、安全のために手すりが設置されている。
目撃者からの緊急通報を受けてレスキュー隊が到着したのは午後6時半頃で、男性は2時間半後に約21メートル下の狭い岩棚で動けなくなっているところを発見された。あたりは暗く風も強かったが、無事ロープとバスケットストレッチャーで引き上げられると、午後9時40分頃に国防総省のヘリコプターによってヒロ・メディカルセンターに救急搬送された。
男性はオアフ島のスコフィールドバラックス陸軍基地の兵士で、ハワイ島には訓練のため訪れていたようだ。重傷を負ったものの、カルデラの底まで転落しなかったことが幸いし命に別状はなかった。
この事故を受けて、