野生動物の密猟が後を絶たない南アフリカで、このほどサイの密猟者が象とライオンによって殺されるという事態が起きた。野生動物達の怒りの復讐のようにも見える今回の事件を『Fox News』『The New York Times』など多くのメディアが伝えている。
今月2日の夜、南アフリカの北東部に位置するクルーガー国立公園でサイの密猟を行っていた男が象に踏み殺された。他に一緒にいた4人の密猟者らは男の遺体が通行人に発見されやすいように、近くの道路まで運んだ。その後、男の家族のもとを訪れ、事の次第を話したことで事件が発覚した。
これにより密猟者たちは逮捕され、ライフル銃と弾薬が押収された。そして警察と公園のレンジャーは捜索を開始し、事件から2日後の4日の朝に男の遺体が発見された。ところが遺体はわずかな頭部が残されていただけで、他に穿いていたズボンがボロボロの状態で見つかった。
公園のレンジャーが発表したところによると、密猟者の男は象に踏み潰されて殺された後に遺体はライオンの群れに食べられたという。同公園の管理責任者であるグレン・フィリップス氏(Glenn Phillips)は、不法に国立公園に立ち入ることがいかに危険かを次のように警告した。
「クルーガー国立公園へ不法に、しかも歩いて立ち入ることは賢明なことと言えません。そこには多くの危険が待ち受けているのです。今回の事件がそれを証明していると言えます。」
「父親を失った悲しみを抱える家族に対しては哀悼の意を捧げます。しかし遺族にとって更に良くないことは、遺体が頭部だけだったということです。」
クルーガー国立公園はアフリカ有数の面積を誇る野生動物の保護区だが、