スカイサイクルをリノベーションした「VRスカイサイクル」だ。空中にあるレールの上を自転車のようにペダルを漕いで進んでいくお馴染みの乗り物だが、那須ハイランドパークではVR(バーチャルリアリティー)を装着して漕いでいく。するとまるで別の世界に入り込んだかのような体験ができるのだ。全長約280m、約7分間で見える映像は自分の進み具合と連動しているので、本当にそこに迷い込んだような感覚が味わえる。昔ながらのスカイサイクルに最新のVR技術を融合させたのは世界初だという。
さらに同日に初日を迎えたのが、アメリカを拠点に活動し、これまでカナダやメキシコでも公演を成功させてきたサーカス団の「ヴィクトリアサーカス」だ。団員は52歳のウォルター団長から、5歳のエレーナちゃん、4歳のイレーナちゃんまで親族7人で構成されている。ハイワイヤーショーでは父親のウォルター団長とマウリシオさんが綱渡りを披露。ただ渡るだけではない。自転車に乗ったり目隠しをしながらである。綱の上で縄跳びもしたが、落下しそうになるシーンもあり、ヒヤッとさせられる。そして球体の中をバイクで爆走する「グローブ・オブ・デス」では、団長の妻ヴィクトリアさんや20歳の青年アレクサンダーさんが登場。爆音をとどろかせ猛スピードで、時には真っ逆さまになりながら球体の中でバイクを走らせる。キュートなエレーナちゃんも空中から吊ったフラフープの中で堂々と演技を披露、拍手喝采を浴びた。こちらは4月7日まで一日3回公演だ。
他にも新アトラクションでは3月1日に「VRライドシアター」が登場。近年は水しぶきや風を感じるなどよりリアルな体験ができるMX4D(R)が映画館でも利用されているが、こちらはそのシートに座りVR映像を楽しめるというものだ。コンテンツは「VRウルトラ逆バンジー」「恐竜戯画」と2本ある。記者は「恐竜戯画」を体験してみたが、まるで恐竜が生きていた時代にタイムスリップしたかのような臨場感と大迫力である。思わず「リアルすぎる!!!」と声をあげてしまったが、後ろを振り返ってもしっかりそこは恐竜の世界で、周囲の人も同様にあまりの「ホンモノ感」に驚きを隠せない様子であった。
ここらで少し心臓を落ち着けようと、子供が喜びそうな癒し系ポイントを探してみた。3月16日にオープンした「ウーピー園長のあにまるふれんZOO!」。先ほどの大恐竜時代から一転、今大人気のカワウソ、カピバラ、ふくろう、ミミズク、ミーアキャットなど珍しい動物や、ポニー、やぎ、ひつじ、モルモット、うさぎなど約20種類の動物たちと触れ合える。ちょうど先月生まれた白いやぎの女の子「星(せい)」ちゃんが可愛いさかり。お母さんのお乳を飲んだり、お母さんの背中にのったり、愛らしさを振りまいていた。100円~200円ほどでおやつをあげる体験もできる。また3月1日にオープンした「カード迷路 ぐるり森大冒険」も小学生に大人気だ。
「Dark Box(ダークボックス)」で世界初体験をして、「VRライドシアター」でアドレナリンが分泌されまくり、「ウーピー園長のあにまるふれんZOO!」で動物たちと触れ合うことによって今度は癒しモードになった記者。緩急をつけたアトラクションやスポットで大人も子供も一日中飽きることがない。
那須ハイランドパークでは、犬も一緒に乗れるアトラクションもあり、愛犬家にも喜ばれている。園内には犬用の水飲み場やドッグランなども設置されていて、犬連れの家族には有難いだろう。
このように那須ハイランドパークは、どこか懐かしい気持ちにさせられながらも、最新技術を取り入れた遊園地。絶叫系から子供向けまでコースターが8種類用意されているなど、どの世代も満足できそうだ。「革命の1年」の今シーズン、今後の仕掛けにも期待したい。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)