スペインで1月13日に発生した井戸に2歳男児が転落する事故。その後、救助隊による懸命の救出作業が続いたが、26日未明に男児の遺体が発見されるという最悪の結末を迎えることになってしまった。『The Sun』などが伝えている。
ホセ・ロセロさん(29歳)とヴィッキー・ガルシアさん(29歳)の次男フレン・ロセロ君(Julen Rosello)がスペインのマラガ東部トタラン近くにある井戸に落ちたのは、1月13日の午後2時頃のことだった。
昼食の準備をしていた両親のもとから抜け出したフレン君が、深さ100メートルほどある直径25cmの井戸に落ちたことが明確になったのは、井戸の中の土や瓦礫から検出された毛髪だった。DNA鑑定で毛髪がフレン君のものと確定してからは、スペイン北部とスウェーデンからの鉱山の救出専門家チームが呼び寄せられ、懸命の救助活動が昼夜を問わず行われていた。
事故が起こったのは家族が所有している土地で、井戸はホセさんの親戚の要請により1か月前に掘られたばかりだった。結局水は出ず、試掘者は警察に穴を塞いだと話したが、実際は複数の石で覆われていただけで穴はきちんと覆われていなかったとフレン君の両親は主張していた。地元当局は井戸掘削の許可を出しておらず、井戸は違法に掘られたものだったようだ。
救助隊らは、試行錯誤を重ねて井戸に平行したトンネルを11日間かけて掘る作業に尽力し、フレン君がいるとされる地点に到達すべく、今度は水平に約4メートルのトンネルを酸素タンクを装備しながらつるはしやエアハンマー、更には少量の爆薬を使って掘り進めた。そして現地時間1月26日の午前1時25分にフレン君を発見したが、