世の中にあまり知られていない病気は数多く存在するが、膀胱外反症という病もその1つだろう。このほどイギリスで、この病のため生まれつき陰茎を持たない男性が大掛かりな手術の末に男性機能を手に入れることができた。しかしその後、命を落としかねない状態に陥ってしまったという。英メディア『Metro』などが伝えている。
英グレーター・マンチェスターに住むアンドリュー・ウォードルさん(Andrew Wardle、45)は、4万人に1人の発症率と言われる膀胱外反症を抱えて生まれてきた。この病は尿路に形態異常がみられ、アンドリューさんの場合は膀胱が体外に露出し、陰茎を持たない状態だった。
アンドリューさんのように膀胱外反症で陰茎がない症状は2,000万人に1人しか症例がないという。1歳の時に膀胱を体内に戻す手術をして成功したというが、陰茎を持たないことで10代の多感な時期には自ら死をも考えたそうだ。
そんなアンドリューさんは33歳の時、自分の前腕の筋肉と皮膚の一部を移植して完全に男性として機能する“バイオニック陰茎”の形成手術があることを医師から告げられた。これは、ボタンを押すと陰茎内に液体が送り込まれて勃起する人工の陰茎である。
40歳を過ぎた頃に移植手術を真剣に考えるようになったのだが、これは6年間交際してきた恋人のフェドラ・ファビアンさん(Fedra Fabian、28)が支えてくれたこともあってのことだろう。
そして今年6月、アンドリューさんはロンドンの大学病院で10時間にわたる大手術を受けた。手術代は5万ポンド(約740万円)と決して安いものではなく、