脳腫瘍と闘い、瀕死の状態でベッドに横たわる4歳の妹のそばに寄り添う6歳の兄。米アーカンソー州に住む2児の父親が、娘が亡くなる前日の写真をSNSに投稿した。写真から溢れる切ない想いに、多くの人が心を揺さぶられている。
米アーカンソー州ロジャースに住むアダリン・“アディ”・ジョイ・スーターちゃん(Adalynn “Addy” Joy Sooter)の両親は2016年11月12日、アディちゃんが小児脳幹部グリオーマ(DIPG)を発症しており余命は数か月との宣告を受けた。これは脳腫瘍の一種で、神経や筋肉の麻痺、歩行困難などの症状が特徴であり、悪化すると血圧、呼吸、意識の維持が困難になるという治療が非常に難しい病気である。
2歳だったアディちゃんは時を置かずに始まった辛い放射線治療に耐え、一度は症状が改善したが、2017年の7月には腫瘍が悪性度を増して増大し始めてしまった。それから約1年、家族はメキシコのモンテレイに飛び、約2200万円をかけて実験的治療を行ってきたが、6月3日にアディちゃんは4歳の短い生涯を終えた。告知から1年半が経っていた。
アディちゃんが亡くなる前日、父親のマットさんは6歳のジャクソン君が妹のそばに寄り添う姿を胸が締めつけられる思いで見つめていた。ジャクソン君は妹がいつもと違うことを悟ったのであろう。青ざめた顔で眠っているアディちゃんのおでこに右手をあてて、心配そうに見つめている。アディちゃんはぐったりとした様子だが、その手はジャクソン君の左手をしっかりと握っている。
マットさんはその様子を撮影し、