タイに暮らすある女性は遺伝子疾患で子供の頃から顔の皮膚が異常に成長し、溶けたように垂れ下がってしまったままだ。皮膚が目を覆い隠してしまったことで両目を失明してしまった彼女は、医師から手術をして治療する方法があると伝えられるも拒否したという。果たしてその理由とは…。英メディア『Metro』『Mirror』『The Sun』などが伝えた。
ワイアン・ブンミー(Wiang Boonmee)さん(63歳)は、子供の頃に神経器官の遺伝性疾患により神経組織を異常に成長させる症状が現れる「神経線維腫症」を発症した。ワイアンさんの顔の皮膚は、まるで溶けたかのように下に垂れ下がり、両目は失明。鼻と口部分にも皮膚が覆い被さっている。
子供1人と孫2人を持つワイアンさんはもともとタイ北東部スリン県の田舎に住んでいたが、少し前に暮らしが楽になればとバンコク市内に引っ越してきた。現在は道路脇に座って花や樟脳油などの雑貨を売り、細々と生計を立てているという。
そんなワイアンさんの姿を見たプラーオ・ワッタナさん(22歳)はある日、彼女に近付き話しかけた。「銀行の前でワイアンさんが店を出していたのを見たんです。目が見えない状態で苦しんでいるように見えたので気の毒に感じました。これまでもきっと辛い人生を歩んできたんだろうと察しますが、今でもワイアンさんは物乞いをするのではなく、一生懸命働いています。何とかして助けを受け入れてくれたら」と語るプラーオさんは、保健医療関係者らに連絡し、ワイアンさんを救うことができないかどうか尋ねたそうだ。
そこで12月29日、バンコクにあるランシット大学の総長スヌラ・ウライラット医師はいつものように店を出しているワイアンさんを訪ねた。しかし、