どこの国にも不正に手当を受給し、楽をしようとする不届き者は存在する。このほど夫とともに暮らしながらも、17年にわたりシングルマザーを偽って生活保護手当を不正受給していた女の裁判が行われたが、幸運にも女は懲役刑を免れたという。英メディア『Metro』『South Wales Argus』などが伝えた。
英ウェールズのグウェントに住むジャネット・プリチャード(54歳)は1998年2月から2015年10月の17年間、シングルマザーであると申告してベネフィット(生活保護手当)を受給していた。
ところがジャネットには夫デイヴィッドがおり、子供たちとともに同じ家で暮らしていたという。ジャネットが嘘の申告により得た不正受給額は、総額8万ポンド(約1,200万円)近くとされている。
詐欺がバレて逮捕となったジャネットだったが「夫とは別居している」と述べ、自分のベネフィット申し立ては真っ当なものであると主張した。食事を作り、夫の洗濯までもかいがいしくしていたとみられるジャネットは、「シングルマザーとしてベネフィットを申請していた期間は、夫が家の外に車を停めることを許可していた。夫は寝る時は家の中に入っていたが、それは子供たちの建前もあったから。一緒に住んでいるという意識は全くなかった」と言い訳をしていたという。
しかし自宅からは夫婦共同名義の口座が見つかっており、またその口座から支払われていたとみられる家のローン返済書までもが発見された。さらに光熱費やガス、テレビなどの契約や支払い口座など、一家で暮らしていたことを証明する証拠が次々と発覚した。
ニューポート刑事法院で行われた裁判で、当初ジャネットは罪を認めなかったものの先月になって一転し、詐欺罪を認めた。長きにわたり高額なベネフィットを搾取していたジャネットは、