肌の色による人種差別が根深く残るアメリカで、ある黒人男性が白人3人の子供を養子に迎えた。シングルファーザーとなった彼は、肌の色など関係なく3人の子供たちと深い絆を育んでいる。『Inside Edition』『WTVR.com』『6abc Action News』などが伝えた。
米バージニア州に暮らしリッチモンドスクールの職員をしているバリー・ファーマーさん(30歳)は現在、15歳、13歳、8歳の子供のシングルファーザーだ。バリーさんが「里親になりたい」と思ったのは21歳の時だった。若かったバリーさんは里親になるためのトレーニングを受けるプログラムに参加し、その責任者からも「君は向いている」と太鼓判を捺されたという。
実はバリーさん自身も、親元を離れて親族のもとで暮らしていた経験を持つ。祖母に育てられたバリーさんは「祖母がこれまで自分にしてくれたことは感謝してもしきれず、十分な恩返しはできない。でもその代わりに自分も祖母のように誰かを支えていきたい」と思ったそうだ。
そして資格を取得したバリーさんは、当時8歳だったジャクソン君の里親となった。引き取ってすぐにバリーさんを「お父さん」と呼んでくれたジャクソン君と、親子としての絆が生まれるのにそう時間はかからなかった。その半年後、バリーさんが22歳の時にジャクソン君と正式に養子縁組をした。
「ジャクソンの里親になってすぐは、私も若かったので『お父さん』と呼ばれたことに戸惑いも感じました。でも、彼がそう呼んでくれるなら『よし、このまま2人で頑張ってみようじゃないか』と思えたのです。半年後には、私とジャクソンの間には親子の絆が築かれていました。だから彼を養子に迎えることはごく自然なことだと思ったのです。裁判所で養子縁組の最終手続きが行われた時、ついに私は彼の父になったんだ、彼は私を父として受け入れてくれたのだと感慨深い気持ちになりました。ジャクソンに『君の父親になってもいいかい?』と尋ねたら、彼は『もうとっくに父親じゃないか』と返してくれたのです。私たちが正式に親子になったあの瞬間は、忘れることはできません。」
自分といることを居心地よく感じ父として慕ってくれるジャクソン君に、やがて「きょうだいが必要では」と思ったバリーさんは2013年、サイト「Adopt U.S.kids」をリサーチし、もう1人養子を迎えることを決断した。
バリーさんは、サイトで見つけたエグゼイヴィア君にジャクソン君と一緒に会いに行き、「3人でうまくやっていけるか様子を見てみよう」とエグゼイヴィア君を引き取った。そして2015年、エグゼイヴィア君が11歳の時に正式に養子縁組した。さらにその後、