南アフリカの最高峰とも言われるケープタウン大学で11月1日夜、学費の引き上げを反対する「Fees Must Fall」という抗議活動が始まった。参加したのは約200人で、キャンパス内に人糞やゴミをまき散らし授業の妨害をしたり、キャンパス周辺の道路をブロックするなどして逮捕者も出たようだ。『Times LIVE』などが伝えている。
11月2日朝、ケープタウン大学の構内の一部では人糞やゴミが撒き散らかされて悪臭を放ち、教室のカーテンが引きはがされていた。大学周辺にはゴミ箱が散乱し、ケープタウン近郊を走る学生専用バスのタイヤに切り込みが入れられた。このため周辺道路はバリケードで封鎖された。
また大学へと続く道の交差点では、男女の学生1名ずつが服を脱いで30分ほど横たわり、駆け付けた警察に公然わいせつ罪で逮捕されている。女子学生(23歳)は連行される最中に気絶し救急車が呼ばれたため、現場は大勢のやじ馬で騒然となった。
学生らは、2018年度の学費の引き上げの凍結、学内における自殺調査委員会の設立、キャンパス内の警備費用に関する報告書の掲示、さらには学費未払いの者に対し借金を帳消しすることなどを要求している。そしてこれらの抗議の矛先は大学当局だけでなく、ズマ大統領にも向けられているようだ。
しかし人糞をまき散らすといった迷惑行為に心理学部の2年生は「清掃する人のことを考えていない不愉快極まりない行為」、また生物学部の3年生は「どこから人糞を持ってくるのかは分からないが、こんな場所にまき散らすのは間違っている」と述べている。