親が子供を他人に預けるとき、そこには預ける人への絶対的な信頼が必要だ。しかしその信頼を裏切り、ベビーシッターが生後8か月の乳児に投与してはならない抗ヒスタミン剤を与えて死亡させるという事件が2016年5月に起こり、このほどその裁判が行われた。『The Independent』『ABC News』など複数メディアが伝えた。
2016年5月13日、米オハイオ州レイノルズバーグに住むケイティ・マルキーさんは生後8か月のハディックス君を当時43歳のロリー・コンリーに預けた。
コンリーは10代の我が子3人を養うために、コロンバス郊外にある自宅で無認可のデイケアを運営しており、事件があった日もハディックス君以外に8人の子供の面倒を見ていた。
しかしハディックス君を眠らせようとしたコンリーは、店頭販売されている花粉症や鼻炎アレルギーに効く抗ヒスタミン剤「Benadryl」を大人の服用量与えた。その後、ハディックス君が無反応になったことに気付いたコンリーは911へ通報。ハディックス君はすぐにコロンバスにあるネイションワイド小児病院に搬送されたが、過剰摂取によりその日に死亡が確認され、家族を悲しみのどん底に突き落とした。
コンリーには当初、750,000ドル(約8,300万円)の保釈金が設定されていたが、今年7月24日に同州フランクリン郡の裁判所で行われた裁判で罪を認めたコンリーには、証拠の改ざん及び子供を危険に曝した罪、過失致死罪で17年の懲役刑が科せられることになるとみられている。