外気温が上昇すると当然、駐車している車内の温度も上がる。夏が近づくと毎年のように幼い子供を車内に放置する親がいるが、ペットの犬もその犠牲となっている。このほどイギリスで1人の男性が車の窓ガラスを割り、気温が上がった車内で90分も飼い主から放置され弱り切っていた犬を無事救出した。
4月21日金曜日の午後、英南部コーンウォールのセント・アイヴスは暑いくらいの天気だった。この日、旅行者である女性は4輪駆動車を駐車場に停め、車の後部座席に飼い犬のスプリンガー・スパニエルを置いて昼食のためにピザ・エクスプレスに向かった。犬は窓が閉め切られた車内で気温が上昇する中、狭い檻の中に入れられ身動きができない状態となっていた。
クライブ・オックスリーさん(49歳)は昼食のために仕事場を出たところ、友人から「駐車場でロックされた車に犬が閉じ込められている」と聞き、問題の車へと向かった。車内を見ると犬が両足を宙に浮かせた状態で舌を出しており、見るからに苦しそうな様子だった。クライブさんと友人は車のフロントガラスに貼り付けてあった駐車券から、飼い主は約1時間半もの間、犬を窓も開いていない暑い車内に閉じ込めていることを知り、警察へ通報した。
警察のオペレーターからは「犬が窮地に瀕していなければ、警察が到着するまでそのまま待ってください」と言われたが、犬の様子から一刻を争うと判断したクライブさんは警察の到着前に車の窓ガラスを割った。