厳しい寒さが続くイギリスで、なんとも心温まるニュースが伝えられた。イギリス国内各地に支部を持つ「Charity Supporting Homeless Assisting Refugees Everywhere(ホームレスと難民への支援団体、以下SHARE)」は11日、Facebookアカウントにある男性のストーリーを投稿し、多くの反響を呼んだ。
今から1年前のこと、「SHARE」が運営するコーヒー店「ShareShop(シェアショップ)」チェスター店に1人のホームレスの男性が訪れた。デイヴィッドと名乗る彼が保留コーヒーを求めたため、ボランティアスタッフは大手スーパーから寄付されたサンドイッチと一緒に手渡した。
話を聞くとデイヴィッドさんは路上でホームレス生活をしており、人生にかなり苦しんでいるようだった。そこでスタッフは「Chester Aid To The Homeless(CATH)」というホームレス救済のためのチャリティ団体とチームを組み、デイヴィッドさんをサポートすることにした。
生活基盤のために、まず仕事を見つける必要があるとしてSHAREとCATHはデイヴィッドさんの履歴書の作成に協力した。1年に及ぶボランティア団体の熱心な支援と人生をやり直したいというデイヴィッドさんの強い思いが実り、デイヴィッドさんは2月10日に仕事の面接を受け、見事に採用されたのだ。そして初仕事が14日から始まるということを伝えるために、デイヴィッドさんは人生を変えてくれたShareShopへ足を運んだ。スーツ姿でとても身奇麗になった彼は、1年前とは想像もつかないほどになっていた。
デイヴィッドさんはボランティアスタッフに自分のことを是非Facebookに投稿してほしいと依頼した。「暗いトンネルの先には必ず光が見えるということを今、人生に苦しんでいる人たちに是非知ってもらいたい。地元のチャリティ団体は決して見捨てはしないから、どうか救いを求めてほしい」と伝えたという。
デイヴィッドさんはたったコーヒー1杯分の寄付でも、どれほどホームレスの人たちにとって救いになるかということを述べている。イギリスでは、厳しい冬を路上で過ごさなければならないホームレスたちが凍死するという悲しいニュースも伝えられている。しかし誰かがほんの少しの思いやりを持つことで、親切の連鎖は社会に広がっていくのではないだろうか。
Facebookやメディアでデイヴィッドさんのニュースを知った人々からは、「素晴らしいニュースだ。彼がこれから幸せになりますように」「支援してくれた人たちの協力もあるけれど、やっぱり彼自身が努力したんだろうね」「ホームレスをしていた頃とは表情も全く違うね」「仕事が決まって本当に良かった」「おめでとう!」など祝福の言葉が多数あがっている。
出典:https://www.facebook.com/ShareShopChester
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)