英グレーター・マンチェスターのサルフォードに暮らす2児の母親ジェマ・エヴァンズさん(22歳)は、マンチェスターのショッピングモール「Traford Centre(トラフォードセンター)」の中にある自然派ハンドメイドコスメ店「LUSH」でクリスマスギフトを購入しようとした。
数点のギフトを選び、会計時に43ポンド(約6,200円)の金額をカードで支払おうとしたところ、なぜか銀行にカードを拒否されてしまった。パニックになったジェマさんは、銀行に電話をするためとATMを見つけるために店を出て10分後に戻って来た。
するとジェマさんの支払いはすでに済まされており、レシートには見知らぬ人からのこのようなメッセージが残されてあったという。
「こんな忙しいクリスマス前に限って(カードが使えないなんて)ストレスたまっちゃうわよね、わかるわ! 素敵なクリスマスを! ベサニーより」
ジェマさんは見知らぬ人から受けた親切に感動し、なんとしてでも直接お礼を言いたいと思った。そこで21日に自身のFacebookで「このとても心優しい人を探したいのでどうかシェアしてほしい。ベサニーという名前しかわからないんだけど」と綴ったところ、1万件以上もシェアされ、あるジャーナリストがベサニーさんのことを突き止めたのだ。
ベサニー・マクドナルドさん(24歳)と翌日22日に会うことができたジェマさんは、改めてベサニーさんの親切にお礼を述べた。ベサニーさんは、英紙『Manchester Evening News』に「私はジェマさんのことを個人的に全く知りませんでしたが、状況から彼女がとてもストレスを感じていることがわかりました。他のレジも混んでいたし、小さい子を抱えたジェマさんを見て『私も今まで見知らぬ人にたくさん親切にされた経験がある。だから今回は私が彼女に親切にしよう』と思ったんです」と語る。
敬虔なクリスチャンであるというベサニーさんは、クリスマスの時期に誰かに親切にする機会を神が与えてくれたのだと言い、こうも話している。
「決してお金持ちなわけではありませんが、ジェマさんを助けたいと思い、払える金額だったので支払ったまでです。」
ほんの些細な思いやりが発端となったことで、SNSを通して拡散し各紙で取り上げられるほどになるとは予想もしていなかったベサニーさんだが、彼女のしたことは間違いなく世間から称賛されるに値する行為だったのだろう。ジェマさんはお礼としてトラフォードセンターで使える50ポンド(約7,200円)のギフトカードをプレゼントしたそうだ。
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(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)