クイーンズランド州ブリスベン在住のケイト・ヒルさんは2006年、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断された。生殖年齢の女性の約6~8%にみられる症状で、卵巣内に卵胞が多数存在するものの排卵が難しく不妊の原因となる。
ケイトさんと夫のピーターさんは子供を持つことを半ばあきらめていたが、1年半ほど前にケイトさんの妊娠が判明。それも確率が数百万分の一と言われる重複妊娠で、ケイトさんは10日の間に2度受精しており、お腹の中には小さな命が2つ芽吹いていた。
ケイトさんによると、妊娠当時はホルモン治療を受けていたものの、排卵時に避妊なしで性行為を行ったのはたった1回だけだったとのことで、ピーターさんは「彼女の妊娠は、まさにホールインワンですよ」と冗談を交えて話す。
ケイトさんも「妊娠に至ったこと自体が奇跡なのに、重複妊娠という偶然が重なりシャーロットとオリビアの2人が誕生しました。もう10か月になりますが、新しい家族を迎えて初めて子供を授かったことがどんなに素晴らしいことか実感しています」と嬉しそうだ。
彼女の担当産科医であるブラッド・アームストロングさんは「重複妊娠は非常に稀なケースで、私にとっても初めての患者でした。参考文献が少なかったためグーグルで医学情報を検索したくらいです」と当時を振り返った。
ちなみに妊娠時期が違ったシャーロットちゃんとオリビアちゃんは、血液型も性格も異なる。2人だけの生活から一変、ヒルさん夫妻の生活は子供たち中心の賑やかなものとなった。「次の妊娠は?」との質問に、夫妻は「それはもう少し先になってから考えたいですね」と苦笑している。
出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)