特別支援学級で教師をするフレンチさんが担当するのはダウン症の生徒たちだ。通常の授業のほかにスピーチを教えたり、作業療法を取り入れて子供たちが日常作業を楽しくやり遂げることができるよう手助けするのが日課だ。
仕事熱心なフレンチさんにとって、生徒たちへの思い入れは非常に深いものがある。「彼らは私の初めての生徒でした。学校に特別クラスはひとつしかないので、彼らとは毎日顔を合わせています。人生のビッグデーである結婚式の準備にあたっては、生徒たちのことが常に頭にありました。彼らは家族同然の存在なのです。」
こうしてフレンチさんは自身の結婚式に、担当する子供たち6人全員を招待することに決めた。もちろん新郎のジョシュさんも喜んで賛成した。
式当日、生徒たちはバージンロードに花びらを撒くフラワーガールや指輪を運ぶリングベアラーの役を与えられ、招待客の注目を一身に集めた。女の子は頭に花のリースを載せ、ビーズをあしらったクリーム色のドレス、男の子は白いシャツに蝶ネクタイ、サスペンダーに黒のズボンといった正装が用意され、子供たちは緊張しながらもしっかりと役をこなしたようだ。子供たちの晴れ姿に、式場は微笑みと感激の涙で包まれたという。
さらに女の子たちは花嫁がウェディングブーケを未婚の女性へ投げる“ブーケ・トス”に、男の子たちは未婚の男性ゲストに花嫁のガーターを後ろ向きで投げる“ガーター・トス”に参加し大興奮だったようだ。
「今日、一番楽しかったのは?」の質問に、生徒たちは一様に「披露宴でのダンス」と回答している。「Dab」「Whip/Nae Nae」など人気のヒップホップのダンスを披露した子供たちは、ビッグイベントを堪能した。
フレンチさんは「彼らがいてくれたからこそ特別な一日になりました。あの子たちが卒業しても、この式は忘れられない素敵な思い出としていつまでも残るでしょう」と感慨深げに語っている。
出典:http://www.glamour.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)