コネチカット州のフェアフィールド警察はこのほど、閑静な住宅街であるエッジウッドロードで認可外・家庭保育園を運営していたキャロル・カーディロという53歳の女を業務上過失致死容疑などで逮捕した。安易な鼻炎薬の投与により、預かっていた乳児を死なせた疑いがもたれている。
『ABC News』などが報じたところによれば、その園で生後4か月のアダム・シーガル君が死亡したのは今年3月22日のこと。当初は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」とみなされていたが、外傷もなく直前まで健康状態は良好であったことから両親は司法解剖を強く要望。その結果、アダム君の体内から高濃度のジフェンヒドラミン塩酸塩が検出され、死因は「急性ジフェンヒドラミン中毒死」と断定されたという。
しかし自宅を使って家庭保育園を運営するようになって11年というカーディロは、その薬に添えられた説明書をしっかと読んでおらず、2歳未満の子に投与してはならないという知識を持っていなかった。家宅捜査ではカーディロが抗ヒスタミン作用のある薬を過去3年間で90本購入していたことも判明しており、鼻炎などのアレルギー症状をみせる子らに安易に投与していた可能性は高い。
この件を明らかにしたフェアフィールド警察は、「大切なわが子を保育施設預けるにあたってはライセンスの有無、実績、評価などをきちんと確認することが重要」などとまとめている。カーディロの家庭保育園は3月の一件をもって閉鎖されており、その身柄は拘置所に送られ保釈保証金は25万ドルと設定されたという。
抗ヒスタミン作用のあるジフェンヒドラミン塩酸塩は、くしゃみ、鼻水、かゆみなど鼻炎やアレルギー症状を抑えるもので総合感冒薬(かぜ薬)や鼻炎薬、外用かゆみ止めなどに広く含まれている。緑内障、前立腺肥大症がある人は使用できず、副作用は口の渇き、眠気などと示されている。
出典:http://abc7ny.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)