「ちょっとイラっとくる女」など女性を題材にしたネタで知られる女性ピン芸人・横澤夏子(26)。ネタ番組やバラエティ出演はもちろんのこと、女優としても活躍中の彼女は、今期の連続ドラマ『せいせいするほど、愛してる』(TBS)で、主演・滝沢秀明や武井咲と同じティファニーで働く女性を演じている。ただいま人気上昇中の彼女だが、初となる単独ライブツアーがこのたび決定した。多忙な彼女をステージとステージの合間にテックインサイト編集部が直撃、ネタ作りの話から、気になる婚活についても聞いてみた。
■ネタ元の7割は友達、ネタ見せも友達
―横澤さんと言えば、いろいろな女性をネタにしていますが、きっかけは何ですか?
横澤夏子(以下、横澤):友達と話していたときに、こういう人がいたんだよって言ったらすごく笑ってくれたんです。今でもネタ見せは友達ですね。友達が笑ってくれたから、ああ、これネタになるなって(笑)。あとは『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)で、それまで私は4分とか5分のネタしかダメだと思っていて、(短いネタは)全部ボツにしていたんですが、それがオーディションで受かるようになってきて。この番組で「○○な女」(というネタ)ができたんで、すごくありがたいと思っていますね。
―先日のイベントで、ネタ元は「7割が友達、2割が自分、残りの1割は嫌いな人」っておっしゃっていましたね。
横澤:そうですね。実際に見てみないとネタができないので、友達の友達もいますけど、すべて実在の人物です。
―「これ、私のこと?」と聞かれることはないですか?
横澤:すごくあります。「そんなことないよ」と言いながら、「しめしめ」と思っています(笑)。1割の嫌いな人には「単独ライブに良かったら来てください」って呼んで、そのあとに「どうでした?」って聞いて、「すごい面白かった」と言われたら、「(内心)それ、アンタのことだよ!」って。それが私のストレス発散になっています。(そういう人は)自分のことだと気付かないですね。
■芸人志望、家族は止めなかった
―横澤さんは趣味がベビーシッター、バレエ教室、料理教室、ピアノ、大正琴ということでお嬢様なのかなと思ったのですが。ご家族は芸人になることに反対しませんでしたか?
横澤:反対させないタイミングで言いました。もう(NSC東京校に)願書出してから後に引けない感じで。あとはお父さんの出勤10分前に「芸人になるから大学には行かない。いってらっしゃい」って。私の性格も分かっていたので、決めたらしょうがないって、止めはしなかったですね。
―ずっと芸人になりたかったのですか?
横澤:いえいえ、中学校の先生や空港のグランドスタッフになりたかったですね。芸人になるとは思っていなくて。でも高校生のときに友達と『M-1甲子園』に出て、すごく楽しくて。もともと目立ちたがり屋だったので、一番目立てる職業かなって思って。
■婚活は本気! 早くお母さんになりたい
―ネタ作りのために婚活パーティーに行っているという噂がありますが…。
横澤:本気で行ってますよ。ネタ作りで行ってたら、もっとネタが出来てますね(笑)。そこにいる女性には全然興味ないですね。(女性を)観察していたら結婚相手は見つからないですから。
―今は芸人の横澤さんだと分かって、男性が近づいてくるのではないですか?
横澤:いや、そういう人には単独ライブのチケット売ればいい話なんで(笑)。全然私のこと知らない人の方が好きですね。「ニュースばかり見ているからね」みたいな、そういう全然違う世界を見ている人にキュンとします。サラリーマンとか全然知らない世界を知りたいですね。
―実際に婚活パーティーがきっかけでお付き合いしたことはありますか?
横澤:あります、あります。サラリーマンとか外資系の方や、サーファーの方もいらっしゃったんですけど、なかなかうまくいかなくて、すぐお別れしちゃいました。
―同じ芸人のデニスの松下宣夫さんからアプローチされているようですが?
横澤:あはははは。くだらないんですよ。イケメンでスタイルもバッチリで、本当にいいヤツなんですけど、でもあんなのダメです、本当に。ただただ(私は)モテ女を演じて楽しませてもらっているだけで。
―そもそもどうして結婚したいのですか?
横澤:地元の友達がみんな結婚しているんですよ。今は2番目の子どもブームになっちゃって。みんな子ども産んで家も建ち始めて。私は家に帰ってもひとりなのがすごく悲しくて。ネイリストの友達と同居していたんですけど、昨年末でその彼女が彼との同棲が決まりまして、捨てられちゃったんですよー。
―結婚しても芸人さんは続けるのですか?
横澤:はい。キャリアウーマンなお母さんになりたいです。お母さんネタもすごく好きなんですけど、早くお母さんになりたくて、(子どもは)「まなみ」「しょうた」「みく」という名前も決めているぐらい。いつも同じお母さんと家族構成で(ネタを)やっています。それは私の一番の憧れの家庭です。お母さんのネタも自分の子どもでやりたいですね。台詞をちゃんと言わせて、生身の子どもで(笑)。
―生身の子どもで(笑)。すると、3人ご出産されるわけですね?
横澤:そうです、そうです。それは決まっていることなんで。あはははは。
■女性を観察し続けているからこそ分かる「いい女」とは?
―ところで、横澤さんは普段からよく女性を観察されていると思いますが、「いい女」とはどういう人でしょう?
横澤:(プレゼントに)手紙を添えられる女だと思うんですよ。人にプレゼントを贈る女ですね。そういうのをすごく自然にサラッとしてくる女性がいて、この人すごいなって。なかなかいないんですよね、手紙やカードを付ける人。
―すると、そのような女性を目指していますか?
横澤:「やりましたよ」感がない、「気遣いしましたよ」って感じのない女性になりたいですね。私、それすごくやっちゃうんで。(お茶を淹れた後に)「お茶飲みますか?」ってわざわざ聞くみたいな。自然に淹れたらいいのに。「わざわざ私、淹れたんですよ」って(アピールしてしまう)。「ありがとう」って言葉を待っている女になっちゃっているんで。いい女のお手本になれるような女になりたいですね。
■初ツアーは胃もたれ覚悟?
そんな横澤夏子がいよいよ初の単独ライブツアー『真夏っ盛りガール』を開催する。8月20日の新潟を皮切りに、10月10日大阪、11月13日福岡、12月4日東京と4本公演だ。
―単独ライブツアーは、どのような内容になりますか?
横澤:新ネタとか私の好きなネタとかいろいろですね。最近出会ったばかりの人のホヤホヤのネタができたら。全部女の人のコントですが、全国4本で内容は変わってきます。東京では全部新ネタですけど、地方では新ネタを織り交ぜて。
―出身地の新潟が初日ですね。
横澤:(故郷に)錦を飾ろうと頑張って。新潟でもいろいろ番組や婚活大使、糸魚川市の観光営業主任、県警のイメージガールもやらせてもらったんで、新潟に御恩返しができるように。まず新潟の人に見てもらいたいので、新潟スタートにしました。
―最後に初ツアーへの意気込みをどうぞ
横澤:3月の単独ライブが終わりまして、出会いたてホヤホヤの女性のネタがあるんで、私に一番近い女性の人は来てほしいですね。新潟公演で出会った女の人を大阪公演でやるかもしれません。どんどん更新されて、増えていくのがすごい楽しいので、ぜひ私の女の人のネタで胃もたれしてほしいです(笑)。
横澤夏子 単独ライブ初ツアー『真夏っ盛りガール』
8月20日(土)新潟・新潟市民プラザ
10月10日(月・祝)大阪・大阪ビジネスパーク円形ホール
11月13日(日)福岡・イムズホール
12月4日(日)東京・ルミネtheよしもと
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)