桑田佳祐の新曲『ヨシ子さん』は音楽プロデューサー・佐藤剛氏が「もしかしたら世界にまで届くかもしれない」と高く評価するように、日本の枠に収まりきれない魅力を持つ楽曲だ。6月29日リリースを前に桑田が自身のラジオ番組でフライング公開して以来、早くも「“チキドン”が鳴っている」などの中毒性を訴える人が出ている。
甲斐バンドをマネージャーとして支えた後にTHE BOOMや小野リサなど数々のミュージシャンをプロデュースして活躍、ノンフィクション『上を向いて歩こう』の著者でもある佐藤剛氏が6月10日、『佐藤剛(sato go)(gosan5553)ツイッター』にて『ヨシ子さん』を絶賛している。もし世界で認められて「日本語のままヒットしたら、『上を向いて歩こう』以来の快挙になる」とまで可能性を感じているのだ。
6月4日の放送で桑田佳祐がスタッフの確認を得ずにフライング公開していたが、11日の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(JFN系列)ではリスナーから「レゲエ調の曲が耳に心地よいこの頃」と反響があり「録音したらだめ、買ってくださいよ」と言いつつ改めてかけ直した。他にも20数年来の桑田ファンから「四六時中頭のなかで“チキドン”や“エロボン”が鳴っている」「この楽曲には何か特効薬を入れたのですか?」と感想も届いた。
桑田佳祐は楽曲をメロディーから作り、作詞はそのうちに出来てくるパターンだと明かしている。そのためメロディーだけの段階で仮タイトルをつけるのだが、『ヨシ子さん』は当初“夢の島”だった。つまり“ゴミの島”のことで「ジャンクなものがいっぱい捨てられていて、人間の欲望の後始末がずっと行われているのをイメージしていた」という。桑田自身が聴き終えて「『ヨシ子さん』でございまして、気持ち悪いでしょう~」と表現する独特なサウンドに乗った歌詞の世界は「欲望の後始末」を想像させる。
6月29日発売のニューシングル『ヨシ子さん』には他に『大河の一滴』、『愛のプレリュード』、『百万本の赤い薔薇』が収録されている。『大河の一滴』は缶コーヒーのCMで使われているので耳にした人も多いのではないだろうか。歌謡曲やニューミュージックを桑田佳祐流に昇華させたJ-POPの王道とも言うべきメロディーと人生を考えさせる歌詞から『ヨシ子さん』と対極に思える楽曲だが、仮タイトルは「いささか自意識過剰気味な男」というから面白い。
6月17日には『ミュージックステーション 2時間SP』(テレビ朝日系)への出演が決定した桑田佳祐。ラジオでは「『ヨシ子さん』を歌うとまだ決まっていませんけどね。今、逡巡しております」と彼らしく意気込んでいたが、シングル表題曲だけに披露するだろう。『ヨシ子さん』を目の当たりにしたタモリの反応が楽しみである。
出典:https://twitter.com/sasfannet
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)