『シンデレラ』でかぼちゃが豪華な馬車になったり、みすぼらしい服がドレスになったり…小さな頃、ディズニーの世界に登場する魔法にワクワクした人は多いのではないか。そんなディズニーの魔法を「一切のCGを使用せずワンカットで撮影!」と謳った動画が公開されている。120万回再生を突破したこの動画について後日「すべて逆から撮影をしていた」という事実を公表したメイキング映像が公開され、驚かせている。
ソフトバンクが公開したWebムービー『日常に、ちょっぴりの魔法を。』では、ディズニーの世界に入り込んだ女性が、ミッキーマウスやドナルドダック、トイ・ストーリー、白雪姫などクラシックなディズニーアニメーションのキャラクターに合わせて、服装を変えていく。そして、最後には王子様が現れ、白いお城に導かれるのだ。
この中で不思議なのが衣装の早着替え。まるで魔法のように一瞬で服を着用しているが、「CGを使用せずワンカット」と明言されていることから「では、どうやって?」という疑問が残るのだ。それに答えるかのように遅れて公開された『【秘密を公開】日常に、ちょっぴりの魔法を。』により、これらの“魔法”はすべて逆に撮影していたことによるものだったことが判明した。つまり、服は着ているのではなく、糸か何かで一瞬で引っ張って脱がせているのだ。それを逆に再生することで一瞬で着ているように見せかけているわけだ。そのため、動画は最後の王子様と出会うシーンから撮影開始、前進している女性はすべて後ろ向きに歩いていることになり、導線や立ち位置の確認など綿密な打ち合わせと練習が行われたことが予想できる。
主人公の女性役のタレント・長谷川眞優は、これまでに大河ドラマやCMなどの出演経験を持つが、さすがに逆再生での出演経験はないのではないか。「後ろ向きで歩くため、止まる位置が分からなかったり、逆再生を行った時にぎこちなくならないよう、いかに普通に歩いているようにするかが難しかったです」と苦労した点を明かしている。3歳から16歳までクラシックバレエに励んでいたためか、今回の歩き方にはそれが反映されているように思える。「何度も何度も繰り返し、身体が覚えるまで練習しました。また、本番までに何度も頭の中でシミュレーションを行いました」とも語っているが、メイキング映像ではスタート前に「ふー、ふー」と何度も大きく息をしてかなり緊張している様子がうかがえる。そして無事に撮影を終えた後は、緊張の糸が解けたように、思わず顔を両手で覆っていた。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)