広末涼子が主演映画『はなちゃんのみそ汁』の舞台となる福岡で地域情報番組に出演した。インタビューで「泣ける映画」について問われると、彼女は10代の時に観たフランス映画について語ってくれた。さらに主演映画の撮影に触れ、大粒の涙を目に滲ませた。
映画『はなちゃんのみそ汁』ではなちゃんの母・安武千恵役を演じる広末涼子と父・安武信吾役の滝藤賢一が福岡を訪れ『土曜の夜は! おとななテレビ』(TVQ九州放送)のインタビューに応えた。
この日、番組がテーマの1つに取り上げた「泣ける映画」についてマイクを向けると、滝藤賢一は「たくさんあるが、演じてみたいのは『クレイマー、クレイマー』のダスティン・ホフマンみたいな役だね。泣けるっ」と答えている。
一方の広末涼子は『ポネット』という1996年のフランス映画を挙げた。母親を亡くした幼女・ポネットが“死”を理解しながら悲しみを乗り越えていく姿を描いた作品だ。広末は「観たときはまだティーンで衝撃だった。途中からすっかり彼女のとりこになって泣いていました」という。
滝藤は『はなちゃんのみそ汁』の撮影を振り返り「もう、泣かないようにするのが大変でした。僕はこんなに感情が動いたことが無いです」と明かす。阿久根知昭監督から「泣くなって言ってるじゃん」と何度も言われ、最後には怒られたという。
語りながら目を潤ませる滝藤の横では広末が今にもこぼれそうに涙を溜めて頷いていた。観る者が「泣ける映画」は数あるが、演者が思い出して泣いてしまう作品もあるのだ。
本作で使う博多弁について、滝藤は「苦労しかないですよ」と語気を強めた。彼は自宅に博多出身の役者を呼び、初対面にもかかわらず4~5時間もしつこく教わったそうだ。広末などは博多弁に加えて長崎の大村弁を話すシーンもあり、さらに苦労が多かった。
また、安武はな役の赤松えみなちゃん(4歳)はほとんど芝居経験がなく、自由に演じるスタンスだった。彼女が台本にないことをしゃべっても、それに博多弁で答えられるように2人はアドリブのパターンをいくつか準備して臨んだ。「用意している時に限って、あいつ(えみなちゃん)何も言わないんだよな」とぼやく滝藤の横で微笑む広末であった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)