博多華丸・大吉がデビュー25周年を記念するスペシャル番組に、同期で友人でもあるナインティナインの2人が出演。屋台で飲みながら話すうちに、よしもとに入る前から現在に至るまでの思い出話が続々と飛び出す。そんななかで大吉が「ナイナイあっての今だ」と感謝する場面があった。
1990年に吉本興業福岡事務所の1期生となった博多華丸・大吉が今年で25周年を迎えた。12月1日に福岡限定のスペシャル番組『華丸・大吉25周年記念 祝いめでたSP』(TNCテレビ西日本)が放送され、華丸・大吉がハワイロケと博多の屋台でのロケを楽しんだ。
屋台ではナインティナインの矢部浩之と岡村隆史が登場。彼らも1990年にNSC大阪校9期生となっており、華丸・大吉とはよしもとの同期である。ナインティナインは1992年に第13回ABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞を受賞して人気に火がついた。1995年にそのナインティナインが、華丸・大吉が司会を務める福岡の番組『とことんサンデー』(テレビ西日本)にゲスト出演した。
大吉はその時、ナインティナインの2人が楽屋の畳にうつぶせに倒れこんで寝ているのを目にして過酷なスケジュールを実感。「こんな人たちが同年代にいるんだ!」と驚いた。岡村と矢部も「忙しくて、遠いところ(の仕事)には行かさんどいてと思った」「寝るのが楽しみだった」「明日は何時間寝れるかなとばかり考えていた」とその頃を思い出していた。
また、当時は芸人の上下関係が厳しい時代だった。1994年1月1日にフジテレビで生放送されたダウンタウンの特番『お年玉スペシャル 笑う正月!ハッスルかましてよかですか!?』のマラソン企画で走っていたネプチューンの堀内健と原田泰造が、1位になる予定の内村光良をムキになって抜いてしまい、ダウンタウンの2人を「何してんねん!」とマジギレさせた。その時3位で入った岡村隆史は「生放送でババちびるほど怒られてたから、2位にならなくてホッとした」と明かす。
彼らはその頃のダウンタウンを知っているので、今はバラエティ番組で優しく絡んでくれる姿が信じられないのだ。岡村は「若手が浜田さんに“なんやおまえ”とか言ってるとドキッとする。俺らにそんなのはあり得ない」と身を縮め、矢部も「ダウンタウンさんが一番厳しかった」と共感しながら「それで揉まれたから良かったと思う」とその頃を懐かしむ。
大吉が「よしもとで、そうやって揉まれたのはナイナイが最後では」と確認すると、矢部は「よく言われる。さんまさん、ダウンタウンさん、今田(耕司)さんは怖かった!」と受けとめ、岡村が「桑原和男さんもめっちゃ怖かったよ!」と補足。良いことも悪いこともそんな時代を経て、今のナインティナインがあるのだ。
同時代を過ごしてきた大吉は「ナイナイの2人が90年代に、最初からバラエティ業界につかまってくれたから、今の若手芸人は全員仕事があると思う」と評価しており、「神社をつくってナインティナインを奉納したい」とまで感謝していた。
そんな華丸・大吉も35歳で東京進出を考えた当初は、先に上京していたカンニング竹山から「絶対に来ちゃダメ」「厳しい言葉になるけど、多分売れないよ」と忠告された。それでも決意して上京すると、それまで「東京に出てきたら」と言ってくれた人々の態度が一変、「本当に来たの?」「福岡に居ればいいのに」と感じられたそうだ。
博多華丸・大吉とナインティナインはそのように違う苦労を乗り越えて来たが、今ではお互いに人気芸人となり辛い時代を懐かしむことができるまでになった。これからも仲良くお笑い界を引っ張って欲しい。
※画像は『twitter.com/telebee_tnc』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)