29日、東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場にて『パラ駅伝 in TOKYO 2015』が気持ちの良い秋晴れの中、開催された。先日記者会見でパラスポーツをサポートしていく宣言をした人気グループ・SMAPも応援に駆け付け、14,200人の観客とともに選手に声援を送った。
さまざまな障がいのあるランナーと一般ランナーが1つのチームになり、1周2.563kmのコースを8名で8周、タスキをつなぐパラ駅伝に、11都県から19チームが参加し、熱戦を繰り広げた。
SMAPの5人(中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)は冒頭から登場し、19チームの紹介を担当。さらに注目選手にインタビューしたり、スタンド席の観客にウェーブするよう指揮をとるなど駅伝を盛り上げた。それ以外にも選手や関係者と話や握手をするなど終始和やかに交流する様子が見てとれた。
また今回SMAPはパラスポーツも体験。中居の司会で稲垣と香取がブラインドサッカーに挑戦した。これは視覚障がい者が、転がると音が出るボールを使用して行うものだ。ゴール前に立った香取は一度は足を振り上げたものの大きく空振り。二度目はうまくシュートを決めた。稲垣は「音が聞こえない」とお手あげ状態であった。続けて、木村と草なぎが車いすバスケットボールにトライ、くるくると車いすを操り、ゴールを目指してボールを投げた。2人とも夢中になってシュートを打ち、ときには2人のボールがリング上でぶつかり回転したこともあったが、何回も成功させて拍手を浴びていた。
次々にタスキをつないで見事優勝したのは『神奈川スターズ』の選手たち。ゴールでSMAPが出迎え、中居が「いやあ、素晴らしいですね。よかったですね」と声をかけると、「感無量です」と選手は感激。表彰式で区間賞のプレゼンターも務めたSMAPは、それぞれの選手と握手や言葉を交わし、木村が選手をハグして健闘を称えると、会場が一段と沸いた。
最後に木村は「参加してみなければ分からない、経験してみなければ分からない部分がものすごいありましたし、使える体を最大限に使うという皆さんの姿勢を今日は学ばせていただいた。それが一番大きいですね」と駅伝を振り返った。香取は「すごく楽しかったです! “I enjoy!”というテーマで、今日参加しただけで僕の中で知れたことや気づいたことがたくさんありました。今後ももっともっとエンジョイできたらな、皆さんと一緒にパラリンピックを応援していけたらなと思います」と笑顔でさらなるサポートを誓った。稲垣は「僕らをパラリンピックのサポーターとして任命してくださって、今回初めて5人のイベントでした。何よりもパラスポーツがこんなに感動をもたらせてくれて僕らを笑顔にさせてくれるということに感激しました。この感動をもっともっと広めていきたいですし、それが僕らの使命だと思っています」と意気込んだ。草なぎは「こうやって生で皆さんの頑張りを目の前にすると、ハンデを乗り越えるパワーってすごいんだなと思いました。今日だけでなくて日頃生活する中で努力されているのがひしひしと伝わってきました」と感服した様子。中居は「僕らSMAPがやれることは限られていますし、微力だと思います。こういうイベントは選手の皆さんが主役であり、僕らはサポートさせていただく限りです。これから皆さんハードルの高い練習もあると思いますけど、是非とも高みを目指して頑張っていただきたいと思います」と選手に優しい口調でエールを送った。
フィナーレでは陸上競技場の中央に設けられた特設ステージで、SMAPが『がんばりましょう』『Joy!!』『世界に一つだけの花』というまさにパラ駅伝にふさわしい3曲を披露。スタンドを埋めた観客と大いに盛り上がったまま、パラ駅伝は幕を閉じた。
また同駅伝には、森喜朗氏(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)、東京都知事・舛添要一氏、スポーツ庁長官・鈴木大地氏、宝塚歌劇団星組らも出席した。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)