愛する家族を亡くしても悲しみに浸る間もなく、通夜や葬儀の段取りなどに追われ、場合によっては故人の遺品の整理・処分をもすぐに行わなければならない。タレントの時東ぁみは今年4月に一人暮らしをしていた父を亡くし、仕事をしながら都内の実家に通い遺品整理を行った。最初は亡き父を思うと涙が溢れ、彼女にとっては辛いだけの作業だったが、途中から気持ちに変化が生じてきたという。
時東ぁみの父親は10年前に癌と診断され65歳で亡くなるまで、病院と自宅を行き来しながらの闘病生活を送っていたそうだ。4月8日の『時東ぁみオフィシャルブログ「ぁみログ」』では、「親って死ぬんですね。死なないでずーっと側にいるって思っちゃってました」と父の見送りを前にした辛い心境を吐露している。“もっとしゃべればよかった”“花嫁姿を見せられなかった”と後悔ばかりが頭に浮かび、罪悪感に苛まれている様子がブログから感じられた。
7月15日放送の『白熱ライブ ビビット』(TBS系)では、遺品整理をテーマに専門業者に密着取材。また、業者に頼まず自らの手で父親の遺品整理を終えたばかりの時東が、親族が作業を行う精神的な辛さについて語った。
彼女は父親が亡くなってから1週間後、心の整理がつかないまま遺品の整理に取り掛かることになった。仕事をしながら都内の実家に通うこと十数回。全てが片付くまで約3週間かかったそうである。
父が生きていた頃と何ら変わらない実家での作業は、最初の2、3回は泣いてばかりで全くはかどらず「何から手をつけて良いのか」と途方に暮れていたという。だが、遺品の中から見つけたのは時東が表紙を飾った雑誌やグラビアの切り抜き。中には彼女の手元にも今は残されていない、ライブのチラシまでも保管してあったという。その膨大な量を見た時、時東は「父の深い思い」を初めて知ったそうだ。また父は日記に娘の健康を気にかける様子を綴り、フルマラソンを完走した彼女を“最高!”と褒め称えていた。10代で芸能界デビューを果たした時東は、父親を毛嫌いし遠ざけていた頃があったものの、どんな時でも父は娘を遠くから見守り応援し続けてきたのだ。
遺品整理を通して父の自分に対する大きな愛情を感じた彼女は、父が残してくれた物や思い出が“すごい財産になった”と語っていた。同番組の放送後、時東はブログを更新。「父の死を、ちゃんと自分の口から話せたのは初めて」と綴り、インタビューの途中で涙を見せたことを詫びている。どれだけ言葉を尽くしても大切な人を亡くした悲しみが癒えることはないかもしれないが、今もきっとお父さんは空から時東を見守ってくれているはずだ。
※画像は『時東ぁみオフィシャルブログ「ぁみログ」』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 みやび)