映画『ビリギャル』では金髪ド派手メイク姿が話題となった清純派女優の有村架純が今度は一転、女性初のパイロット役に挑んだ。31日、ドラマの舞台となったJAMSTEC(海洋研究開発機構)横須賀本部にて土曜オリジナルドラマ『連続ドラマW 海に降る』有村架純クランクアップ報告記者会見が行われ、役へのこだわりや作品への熱い思いを語った。またマリアナ海溝から1か月振りに帰港したばかりの「しんかい6500」もお披露目された。
会見には劇中で着用した潜航服姿の有村架純のほか、有村自らデザインし、関係者に配られた「海に降る」Tシャツに身を包んだ山本剛義監督と岡野真紀子プロデューサー、実際に指導をしたJAMSTECのパイロット吉梅剛氏が登壇した。
連続ドラマ初主演となる有村架純は「最初すごく不安になった」と胸のうちを明かす。しかし台本を読んだ時には「素敵な作品に出会えて嬉しかった」とニッコリ。好きな映画は『アルマゲドン』だと笑いながら言い、「(海に降るが)アルマゲドンとリンクしたというか、自分の中で燃えるような気持ちが湧き上がってきた」と当初の思いを語った。また実際に有人潜水調査船「しんかい6500」に搭乗した有村。「本当に3人しか乗れないくらいのちっちゃな空間の中で8時間ずっと過ごしていく圧迫感、閉鎖感。深雪(同作で有村が演じる主人公)も恐怖を感じたりする怖さもあった。すごく不思議な空間でした」と振り返った。
撮影時の苦労を聞かれた有村は「広報課で働いていたシーンは説明したり、結構台詞が多くて毎日必死に覚えていた。台詞が多かったなー」と声をあげて笑う。記者も「『ビリギャル』とは全く違う役柄を演じるにあたってどう役作りをしたのか、こだわった点」を尋ねたところ「“自分が女だ”ということを意識するのはやめた。深雪という女の子は舐められたくない(という思い)だったり、男社会の中に立っていくという決意を持ってその場にいる女の子だったので、女だからと思うことなく対等な人として立っていたいなという思いだった」「メイクも全然せず、髪の毛も整えることなくボサボサで外見も気にしないで作っていった」と答えてくれた。
「撮影が終わってもずっとモヤモヤ」するほど役に入りこみ、男社会の中で女性一人やっていく難しさ、複雑な心の葛藤を演じた有村。「モヤモヤの意味に気付けた瞬間に、自分が信じた深雪を自分が思うように演じさせて頂いた」と自信に満ちた表情を見せた。
WOWOW土曜オリジナルドラマ『連続ドラマW 海に降る』は10月10日(土)午後10時より放送。
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)