父と娘の関係は、いつの時代も複雑なものだ。特に思春期は親を避け、やることなすこと疎ましく思ってしまうもの。親はそんな子供の気持ちを分かっていながらつい手をかけ、余計なことまで口を出さずにはいられない。そんな父と娘の気持ちのすれ違いと双方の愛情を如実に描いた動画が今、話題となっている。公開から約2週間で再生回数が450万回を突破し「泣ける!」と感動の声が国内をはじめ、海外からも称賛と共に寄せられている。
誰しも経験がある親への反抗。分かってはいるものの素直になれないもどかしさと切なさが話題の動画は、トヨタマーケティングジャパンが6月12日に公開した動画ダブルサイドストーリー「Loving Eyes -Toyota Safety Sense」。クルマを舞台に繰り広げられる父と娘の30年にわたる人生を、父の目と娘の目の2つの視点から描き出して感動を呼んでいる。
赤ちゃんが生まれ、戸惑いの毎日が始まる父親目線の「Father’s view」。入園、入学、七五三と娘の楽しい成長と、思春期の冷たい視線と態度。それでも父親の愛情は変わらずそこにはある。娘はそんな優しさを理解はしていても無意味に親を避け、当り散らしてしまう。学生へと成長した娘の髭を剃る父親への目は冷ややかで、冬の朝に父親が差し出した手袋をゴミ箱に捨ててしまうことも。しかし父親は予備校へ向かう車中、ヒーターの温度を気にしたり、単語カードを使い勉強する娘のためラジオの音を消したりと娘の気持ちをそっと汲むように見守る。言葉は交わさずともちょっと仕草や動作に親の愛情を感じながら成長していく娘目線の「Daughter’s view」。
やがて大人になった娘は家を出る。昔を懐かしむかのようにバックミラーから後部座席を見つめる父の目線の先には娘の姿はなく、ただ音楽だけが切なく響き渡っている。結婚、出産を経た娘が自分の子供を抱え笑顔で父親に笑いかけるシーンでは、自分も親になり、改めて感じる親が注いでくれた計り知れない愛情への感謝が伝わってくる。愛情は大それた表現をしなくても自然と伝わるもので、親はいつでも子供のそばで寄り添っていてくれるものだと感じるこの動画に「お父さん、いつもありがとうございます!」「3回泣きました。そして、お父さんにすぐ連絡しました」と自身の経験と重ねて、父親に会いたくなる人が続出している。
動画の最後に流れる『愛とは見えないところで見守ること。』は、親が陰になり日向になり常に無償の愛情を子供に注いでいることを伝えている。すべての親子へ贈る、父と娘の成長と絆の物語に心を突き動かされるだろう。
※画像はYouTubeのサムネイル。
(TechinsightJapan編集部 平原はづき)