連続ドラマW『夢を与える』完成披露試写会に、W主演を務める小松菜奈と菊地凛子が登壇。本作のタイトルにちなみ“達成したい夢”について「まだ19歳で、何でもできるし何にでもなれる」と夢を膨らませる小松菜奈だったが、その意外な“夢”に菊地凛子が突っ込み、会場を笑いに包んだ。ドラマではシビアな世界を演じる2人だが、普段は天然なおもしろさも持ち合わせているようだ。
芥川賞作家・綿矢りさの小説を実写化したWOWOWの連続ドラマW『夢を与える』。美しい容姿を持つ主人公が芸能界で成功の階段を駆け上がりつつも、周囲の様々な欲望や思惑に巻き込まれ、転落していく。そんな彼女に過剰な思い入れを持ち、人生に干渉していく母親の姿を描く。14日にその完成披露試写会が開催され、主人公役の小松菜奈、母親役の菊地凛子、メガホンをとった犬童一心監督が第1話上映後の舞台挨拶に登壇した。
主人公の少女・夕子の14歳から18歳までを演じた小松は、「私もモデル業と女優業を両方やっていて、(夕子という役を演じつつも)小松菜奈なのかな? 小松菜奈として答えているのかな?という部分があり、役が近過ぎて難しいところがありました」と自らとリンクする部分があったことを明かす。
一方、ステージママの幹子を演じた菊地は「32歳から48歳までを演じ、こんな大きな娘がいるのも初めてで、幅広い年齢をやるというのは役者冥利に尽きるいい経験でした」と述懐。特に同性の“娘”と対峙するのは特別な経験だったようで「息子ではなく娘ということで、女性として母として難しいテーマであり、やりがいのある役でした。母と娘の関係性というのはそれ以上のもの―いびつな関係になり得るのかなと感じましたが、その深くに流れるのが“母性”であると感じました」という。
主演の2人に、タイトルにちなんでこれから達成したい夢を尋ねると、小松は「最近思ったのは、私はまだ19歳で何でもできるし何にでもなれるということ。これからやりたいことをやっていきたい!」と宣言。具体的には「世界遺産とかを巡ってみたい」と語ったが、これに“母”菊地は「『何にでもなれる』って言うから『オリンピックに出たい』とか言うかと思った(笑)!」と“娘”の意外なスケールの小ささにツッコミを入れていた。
その菊地は「病気をしない。健康でありたい…」とこちらも地味な夢を披露。さらに、子どもの頃の夢として「『鳥になりたい』と言ったら両親に『鳥には絶対になれないよ』と言われました…」と明かし、会場は笑いに包まれた。
菊地凛子は昨年、ジャズミュージシャン・菊地成孔のプロデュースによるアルバム『戒厳令』で音楽プロジェクト・Rinbjo(リンビョウ)としてデビューしている。本作ではそのRinbjoとして主題歌『dIS de rEAm』を歌っており、この日もその件について「こんな機会はまさに“夢を与える”だなと思います」とニッコリ。「女優業とは違う形で作品に携われてうれしいです」と喜んでいた。鳥にはなれなかったが次の“夢”には近づいたようだ。
連続ドラマW『夢を与える』は5月16日(土)よりスタート(全4話/第1話無料放送)。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)