今年還暦を迎える大御所芸人、明石家さんま。以前から「60歳くらいでテレビは引退する」と宣言していたさんまだが、現在はそれを撤回。逆に4月から冠番組が始まるなど、その勢いはむしろ増している。なぜ引退を考え直したのか、そのエピソードを自身のラジオ番組で語った。
9日に放送されたMBSラジオ『ヤングタウン土曜日』の冒頭で、自身の還暦について触れた明石家さんま。これから様々な局で還暦番組をやることが決まっているそうで、今まで以上に忙しい1年になりそうな様子をうかがわせた。
順調な活躍ぶりを見せる一方で、「何年か前の計画では、あと2か月でこの世界を去っているはずだった」というさんま。かつて彼は「60歳で引退する」と宣言していたが、現在はそれを撤回している。一体なぜだろうか。
その理由に関して、さんまは「みんなが“やめないでくれ”、“そういうこと言うな”って」と語る。「鶴瓶兄さんにも“冗談でもそういうこと言うなよ”って怒られた」と周囲からの懇願で引退を思いとどまったことを明かした。さらに、引退撤回を確実にしたのが爆笑問題・太田光からの一言だった。
「今やめたら格好良すぎるから。落ちていくところを我々後輩に見せる義務がある。」
その言葉をきっかけに、今では「もうちょっと俺が落ちていく様を見せるから、それを見て安心してやれ」という意志を込めて現在も活動を続けているという。
それでもさんまは、「後輩に場所を与えてあげなきゃいけない」という先輩としての気持ちもあり、色々考えたそうだ。「先輩方が頑張りすぎて、若手が入る枠がなくなってきてるっていうのも俺らは考えなあかん」と後輩芸人たちへの配慮も見せている。
結果として「落ちていく様を見せる」ためにメディア活動を続行したさんまだが、今年も冠番組が増えるなど一向に“落ちる”気配が感じられないのが凄いところだ。まだまだ第一線で忙しく活動する日々が続きそうである。
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)