世界の大富豪には、一流の執事がつきもの。そして執事は常に最高のサービスを提供しなければならない…。これまで数々の大富豪に仕えてきた“一流執事”がラジオ番組でその実態を告白し、パーソナリティの2人をおおいに驚かせた。
2月5日に放送されたTBSラジオ『たまむすび』のゲストは執事の新井直之氏。これまで数々の大富豪に仕えてきた一流執事で、昨年には『執事だけが知っている世界の大富豪58の習慣』を出版したことでも話題となった人物である。現在は会社を経営する一方で、ドラマや舞台に登場する執事の所作指導も行っている。
意外と知られていない大富豪の実態に、パーソナリティの赤江珠緒アナと電気グルーヴ・ピエール瀧は興味津々だ。まず、大富豪の方の資産はどのくらいなのかと質問された新井氏は「資産でいうと少なくとも50億円以上くらいはお持ちではないかな」と回答。資産50億円、年収5億円というのが一般的なようだ。
そんなスケールの違う大富豪だからこそ、執事への“お願い”もケタが違う。新井氏は以前、日本で「ヨーロッパのテレビ番組が見たい」と要望されたそうだ。衛星放送の一部や録画した映像を見せればよいのかと思ったが、実際は「リアルタイムで見たい」。一見無茶なお願いだが、執事は要望に必ず応えなければならないため、結局“家に放送局にあるような大きなパラボラアンテナ”を設置したという。数千万円のコストがかかったそうだが、やはり大富豪は全く金額は気にしないらしい。
そのように様々な要求をぶつけてくる大富豪の“習慣”も新井氏は語っている。たとえば「会議は10分」という習慣。富豪曰く、「1時間の会議も10分の会議も出る結論は同じ」だそう。これには赤江アナも「それだけ時間に対してすごく価値を見出しているんですね」と感心していた。
他にも「(信用を落とさないため)できない約束はしない」「(狙われる可能性があるため)行き先はギリギリまで教えない」など様々な習慣がある大富豪だが、意外にも“無茶振り”はないと語る新井氏。彼らは大きいスケールで物事を考えるため、前述の「ヨーロッパのテレビが見たい」というようなお願いは度々あるものの、そもそも「金持ち=人からやっかまれる」ということもあり、人に迷惑をかけるようなことはしないそうだ。近年、とある財閥関係者の言動が非難を浴びて話題となったが、一流の大富豪は礼儀をわきまえているのだ。
そんな大富豪に長年仕えてきた新井氏だが、「人に貢献すること、人に尽くすことに喜びを感じる」人であれば執事に向いているとのこと。サービス業の究極を目指す人は、こんな仕事が天職になるかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)