今や平日昼間のスポーツジムは、シニアの社交場と化しているという。特に女性の高齢者には、運動よりも“友人作り”が目的で入会する人が多いと聞く。だが女性が集う場所には必ず派閥を作る人たちがいて、このようなジムでも揉め事が起きるのは珍しいことではないらしい。
社会の高齢化が進み介護予防へのニーズが高まるなか、高齢者をターゲットとしたメニューに力を入れるスポーツジムが増えてきている。手頃な会費と簡単なマシンやスタジオプログラム、そして最も重要なのが会員同士のコミュニティースペースだと言われている。平日は朝から夕方までスポーツジムで汗を流し、風呂に入って仲間とお喋り。ジムで親交が深まると、仲間同士で外食や旅行に出かける高齢女性も珍しくないそうだ。
2月20日放送の『ノンストップ!』(フジテレビ系)に出演したタレントの藤田紀子(67)も、スポーツジム歴は10年。現在通っているスポーツジムは5年くらいになるが、やはり60代以上の方が多いそうである。
仕事を終えた夜間や土日に通う方にはピンとこないかもしれないが、平日の昼間は体を鍛えることと同時に友人を作りたいシニアの方々でスポーツジムは大盛況。ひと昔前に多かった専業主婦らの姿は消え、毎日のように午前中から通う高齢者も多いのだ。
藤田のように仕事を抱えていれば、60代とはいえジムでのんびりと世間話をしている時間はない。限られた時間のなかで決められたプログラムをこなすだけで精一杯なので、人から見れば、“あの人、声をかけづらいわ”という雰囲気が出ているだろう―と彼女は話す。女性が集うと必ずグループができるのは、高齢者も同じだという。楽しく旅行など行っているグループもあるが、トラブルも色々と聞こえてくるらしい。藤田がジムで親しい人付き合いをしないのは、“煩わしいことに巻き込まれたくない”というのも理由だと明かしていた。
金曜レギュラーの坂上忍はたまにしか通えないが、“スポーツジムの銭湯化”に驚いているそうだ。同じタイミングでロッカールームに入ったシニアの男性が、マシンの場所に来ない。不思議に思いながらメニューをこなして汗を流すため風呂場へ行くと、先ほどの男性が同年代の男性らとたむろしていたという。坂上は「運動もしないで、風呂やサウナを利用している」と話していた。
藤田や坂上の話は決して大袈裟ではない。今スポーツジムへの入会を考えている方は年齢に関係なく、自分が実際に通う曜日や時間帯での見学をオススメする。ジムの設備やインストラクターも大事だが、実際に通っている方々の様子を調べておかなければ、入会してから後悔する可能性があるからだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)