心に残る歌というのは何年経っても色あせないものである。アンジェラ・アキの『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』もその一つだろう。イベントにて披露された現役中学生の透き通る歌声に、ゲストも「最高」、「ありがとう。ほんまにありがとう」と感無量であった。
19日、都内・中学校にて映画『くちびるに歌を』特別授業イベントが行われた。本作の合唱部キャストと2014年「NHK全国学校音楽コンクール」東京大会で銀賞に輝いた合唱の名門校との夢の混声チームがアンジェラ・アキの『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』を合唱し、会場にいた全ての者を感動の世界へ誘った。
三木孝浩監督の呼び込みとともに、初の教師役でピアノに挑戦した新垣結衣、木村文乃、桐谷健太がサプライズゲストとして登壇すると、知らされていなかった生徒たちは驚きと歓喜の声をあげ大興奮。
「みなさんが大好きな先生たちを連れて来ました」と冒頭で挨拶した新垣。「お久しぶりです! 五島(列島)から一足先に帰ってきてしまったので、生歌を聴けることなく今日にいたるので楽しみです」「くちびるに歌を持て。穏やかな調子で」と映画のセリフでげきを飛ばした木村の発言を受け、「そうだよ。当分会わない間に身長伸びたね」と笑いを誘った桐谷。緊張していた空気が一気に和やかになった。
葵わかなの指揮のもと、恒松祐里、下田翔大ら合唱部キャスト12名と国分寺市立第三中学校の合唱部員の生徒20名による『手紙~拝啓 十五の君へ~』が披露されると、新垣らキャストたちは真剣な眼差しで熱心に聴き入った。新垣、木村、桐谷の横顔は教え子を見つめる教師そのものである。
歌い終わると、皆それぞれに感動を言葉に表した。新垣は「一個お話を読んだような充実感。今日も素敵でした」「皆さんの歌声に私はすごく励まされたので、これからも機会があったらやっていって欲しいな。この出会いに感謝して、明日も楽しみに元気で頑張れます」と感謝の意を述べた。
木村も「すごい鳥肌がたちました。みんなが楽しそうで本当に歌が好きでここに来ていると感動していたら、隣から野太い声で…ずっと歌っていたでしょう?」と桐谷に突っ込む場面も。当の桐谷は「(国分寺市立第三中学校と映画タイトルを絡めて命名した)『くちびる三中』の人たちも一緒に迫力も増して最高でした。何回聴いても良かったです。ありがとう、ほんまにありがとう。ほんまにありがとう」と何度もお礼を述べた。イベント内では「今、悩んでいること」に新垣らがそれぞれアドバイスをするコーナーも設けられ、相談した生徒もゲストのアドバイスに感動しつつ、納得の表情をみせた。
歌を披露した合唱部員、そしてゲストの新垣、木村、桐谷、三木監督も皆、心に残る素敵な時間を共有できたイベントであった。
孤独なピアニストと離島の生徒が奏でる最高の「合唱(うた)」“15歳”だったすべての人へ―。生涯忘れない、涙の感動作。
映画『くちびるに歌を』は、2月28日(土)全国ロードショー。
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)