今年夏からフランスのパリで愛息と2人の生活が始まった、作家でミュージシャンの辻仁成。彼の手料理がプロ級なのは知られているが、その他の家事や子どもの世話などを自身の仕事と両立することは、慣れるまでかなりの時間がかかりそうである。また長男は来年、日本でいう中学校に進学する年齢になる。希望する学校へ入学できるかどうか、今年後半は大事な時期でもあった。クリスマス前までには結果が出るとのことで、辻もかなり気を揉んでいたようだ。
日本の家庭では、子どもの友人を招いた誕生会を何歳頃まで行っているものなのだろうか。長男が来月に11歳の誕生日を迎えるという辻仁成は、12月6日の『辻仁成(TsujiHitonari) ツイッター』でその誕生会を行う会場を予約し「NARUTO(少年に人気の漫画)忍者とお侍さんも頼んだ」ことを明かしていた。後日、誕生会の案内を印刷し、封筒に宛名を書いて案内状は完成。これらは全て、辻のお手製なのだ。
パリでの子育ても大変そうである。学校だけでなく、友人宅に遊びにいく時も親が送り迎えをする。保護者会も頻繁にあり、日本と同じように親は塾だ家庭教師だと奔走する。両親の離婚という子どもにとって大変ショックな出来事があったが、辻父子の頑張りもあって、無事に来年から希望するコレージュ(フランスの前期中等教育)へ入学を許可されたようだ。
「かわいそうな子、と絶対言わせるものか」。12月15日のツイッターに記したこの言葉を辻は何度、心の中で誓ったのだろうか。母親がいないから身なりが整えられていない、忘れ物が多い、いつもお腹を空かせている等々。息子には何があっても、恥ずかしい思いはさせない…同じ日のつぶやきに、彼の覚悟が表れていた。
二人暮らしになってから長男が辻に、“将来、僕の家族と一緒に住んでね”と話してきたことがあった。「ありがたいけど、少し離れた町で暮らすよ」と彼は笑ったという。季節が秋になり学校で新学期を迎えると、お腹や頭が痛いと度々訴えることもあった。その理由が分かっていた父親はいつも、そっと彼に寄り添っていた。自分がどれだけ愛され、どれだけ父親が苦労しているのかを子どもはちゃんと分かっている。辻仁成のツイッターはたくさんの美しい手料理の写真も魅力的だが、このような父と息子の“成長日記”は読み手に深い感動を与えてくれるのだ。
※画像は『辻仁成 tsujihitonari Instagram』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 みやび)