映画『さよなら歌舞伎町』でヒロイン役を務める前田敦子が、劇中で桑名正博さんのヒット曲『月のあかり』をギター弾き語りすることが分かった。同曲の歌詞を書いた下田逸郎の楽曲『ラブホテル』も弾き語るようだ。
2015年1月24日に公開される映画『さよなら歌舞伎町』で、染谷将太演じる主人公の徹と同棲する沙耶役を務める前田敦子。沙耶は有名ミュージシャンを目指すことから、ギターを弾き語りするシーンにも挑戦した。
今年、11月23日に同作品の舞台挨拶に立った前田敦子は、役に向かい合ったのは「弾き語りするところ」とまで言い切った。「1曲まるまる弾いてと言われ、撮影に入る1か月前からギターをみっちり練習した」と明かす彼女を、廣木隆一監督も「芝居どころかギターを熱心にやってもらった」と評価している。
さらに、映画公開を前にインタビューを受けた前田敦子は、「廣木監督はいつでも優しい方ですが、演出は厳しかったかもしれません。詳しいことは何も言わずに、ただ“もう1回”って。でもいいものが撮れるまで、じっくり向かい合ってくれる監督なんです」と語る中で、やはり「タイトな撮影日程の中、これでもかというくらい時間を掛けてくださって、最後の弾き語りのシーンでは5、6時間も粘ってくれました」とその場面へのこだわりを見せた。
事前に“徹・沙耶のアパートにて弾き語り使用楽曲”として2曲が公表された。フォークソング時代からシンガーソングライターとして知られる下田逸郎の作詞・作曲による『ラブホテル』と、下田が作詞して、2012年10月26日に亡くなった桑名正博さんが作曲して歌った人気曲『月のあかり』を前田敦子が弾き語りすると思われる。
新宿・歌舞伎町のラブホテルを舞台に、愛がみつからない大人たち、男と女が交錯する、かけがえのない1日を描いた本作では、一流ホテルマンと周囲に偽るラブホテルの店長・徹(染谷将太)とミュージシャン志望の沙耶(前田敦子)をはじめ、様々なカップルが登場する。
染谷将太はインタビューで「前田さんとは自然な芝居ができたと思います。たまに自分が芝居の構成を変えたりしても、それに反応して、前田さんはすぐ違うものを返してくれるんですね。そういうやりとりが面白かったです」とコメントしており、「自転車に二人乗りするシーンは、通行人の方が多い時間帯に撮影したので大変でしたが、廣木さんの映画と言えばやっぱり自転車ですからね。光栄でした」と笑顔で答えた。
前田敦子も「生まれて初めて自転車の二人乗りをしました」と笑うと、「沙耶は私自身が置かれた環境とまったく違うところにいる女の子ですが、徹との微妙な関係とか、もがいてる感じとか、彼女の気持ちはよくわかるんです。だから無理なくやらせていただきました」と語っており、2人とも“自転車の二人乗り”は強く印象に残ったようだ。
沙耶が朝から「ねえ、しよ、して」と徹を誘う場面など、前田敦子にとっては大人の恋愛を本格的に演じる作品となった。ギター弾き語りだけでなく彼女の熱演にも注目したい。
映画『さよなら歌舞伎町』概要
染谷将太 前田敦子 イ・ウンウ ロイ(5tion) 樋井明日香 我妻三輪子 忍成修吾/大森南朋
田口トモロヲ 村上淳 河井青葉 宮崎吐夢 松重豊 南果歩
監督:廣木隆一 脚本:荒井晴彦 中野太
R15+
(C)2014『さよなら歌舞伎町』製作委員会
1月24日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次公開!
http://www.sayonara-kabukicho.com/
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)