ロックバンドのGLAYが朝の情報バラエティ番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)に生出演した。これまで活動休止することもなくデビュー20周年を迎えたGLAYだけに、大勢で飲んでいても最後には4人だけになるほど仲は良いらしい。そんなトークから“伝説の20万人ライブ”の裏話まで飛び出す中で、MCの加藤浩次が「20周年ということで、ファンからまた“20万人ライブ”をやってという声はなかったのか?」と気になる質問を投げかけた。
11月5日(水)の朝、9時4分。『スッキリ!!』のスタジオにGLAYの4人が登場した。朝の番組に4人そろって出演するのは初めてだ。いつものこの時間はどのように過ごしているのかを問われると、ボーカルのTERUは毎日、夜10時に寝て、朝5時30分に起きる生活をしており「“ZIP!”から“スッキリ!!”を見ています」と明かして「僕らと同じですね」とテリー伊藤を驚かせた。30代半ばくらいからパフォーマンスへの影響を考えて健康面に注意するようになったというTERUだが、それまでは遅くまで飲んで「朝の渋谷を徘徊するような暮らしだった」そうだ。
ベース担当のJIROもほぼ、TERUと同じような生活パターンだが、ギター・キーボード担当のTAKUROとギター担当のHISASHIは夜型。HISASHIが「僕が寝る頃にTERUが起きる感じ」だと話すと、加藤が「ちょうど、24時間シフトができてるね」と笑わせた。
今年の9月20日には、宮城で“GLAY EXPO 2014 TOHOKU”を開催して5万5000人を動員したGLAY。1999年7月に千葉幕張で行った“GLAY EXPO’99 SURVIVAL”には20万人が集まった。今も有料による動員数では世界一だとされる。TERUは「登場してから5分間くらいの記憶が無い」ほど興奮状態だったと当時を振り返る。ずっと笑いっぱなしだったというJIROは「夢の中のようで、リアリティーが無かった」とその理由を語った。
TAKUROによると、開演の時間にまだ4万人が入りきれておらず、「急きょ、金網を切ってゲートをフリーにして全員入れた」というギリギリの状況だったらしい。HISASHIはライブの機材などについて「やったことがないので、マニュアルも無く、何が何台要るか分からない。とりあえず想像の中でやった感じ」だと証言。しかし、その経験がその後のライブに生かされた。
加藤浩次が「20周年なのでまた20万人ライブを」というファンの要望が無いのかと可能性を探ると、TERUはライブ会場で最後列辺りの観客に対する「音の環境が悪かったことを後悔している」と明かす。「一番、楽しんでもらえる空間は、大きくても5万から5万5000人くらい」だと20万人ライブの難しさを語った。20万人だと、彼が“イエィ!”と掛け声をかけると「音がザザーッと後ろまで届くのを待って、それから“お前らー!”と言う」ほどの時差が発生する。
TAKUROもそんな状況を「TERUを見て“いっこく堂”みたいだなと思った」と笑った。彼は「大勢の人の前でライブをやるという夢が叶ったのは嬉しかった」と20万人ライブの意義は感じるが、再びやるのはおすすめしないという。デビュー20周年となった今、「誰かのためにやるコンサートの方がGLAYらしい」と考えて、東北で復興ライブ“GLAY EXPO 2014 TOHOKU”を行ったのだ。
今回、会場となった場所はアクセスが難しかったがTAKUROは「ファンは理解してくれて、遠くからも足を運んでくれた。ライブの前後に観光地に行って、美味しいものを食べ、見たり聞いたりしたことを地元に帰って語ってくれた」と感謝しており、「これからも積極的に復興支援をやっていきたい」と意欲を見せた。GLAY“伝説の20万人ライブ”が再び開催される可能性は低そうだが、これからは彼らもファンもさらに充実したライブを体験していくこととなるだろう。
この日、GLAYは『スッキリ!!』のスタジオでニューアルバム『MUSIC LIFE』に収録されている、新曲『疾走れ!ミライ』をテレビ初披露した。作詞・作曲を担当したTERUは「夢を見づらい世の中と言われるが、子どもたちに“夢を見ることは楽しくて凄いんだ”と伝えようと思った」という。同曲は両A面シングル『百花繚乱/疾走れ!ミライ』として発売中だ。
※画像は『twitter.com/TE_RUR_ET』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)