11月9日、あっという間にツイッターで拡散されたデマ情報がある。「ふなっしーは番組でユニバーサルスタジオへ。チケットの顔認証をしている所を一般客に盗撮される」というものである。多くの方は本物のふなっしーではないと気付いているようだが、中には偽りの情報だと分からないでリツイートしている方もいるようだ。
まず「USJにふなっしーがいる!」というツイートとともに、その写真が瞬く間に拡散された。一見本物だと見間違うような出来栄えなので、勘違いされる方がいても不思議ではない。トレードマークの名札に“ふなっしーちゃう”と、か細い字で書かれているぐらいが外見での明確な相違点か。だがこの名札の写真はいつの間にか、拡散途中で省かれてしまったようだ。調べていくと、どうやら大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィン・イベント期間中に、仮装で入場した一般客のようである。
さらに「ふなっしーは番組でユニバーサルスタジオへ。チケットの顔認証をしている所を一般客に盗撮される」とのツイートとともに、ふなっしーを真似た着ぐるみの中から顔を出した人物の顔写真が加工無しで拡散。関連コメントと写真は翌日になってもリツイートされ続け、中には15000件を上回っているものもあるのだ(顔認証システムは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン年間パスポートに導入している)。
今回のふなっしーに関するデマ情報は落ち着いて考えれば首をかしげる内容なので、熱心なふなっしーファンでなくても、信用している方はそう多くはないだろうと記者は思っていた。しかし翌日になっても拡散が止まらないばかりか、「顔認証なんかさせないで、(ふなっしーを)通してあげれば良かったのに」「(中の人の写真が出て)なんか夢が無くなった」とニセの情報を鵜呑みにしているコメントが次第に多くなってきたのだ。
あのふなっしーファンで知られる大渕愛子弁護士のツイッターにも、“これがあなたの大好きなふなっしーの正体”、“これ、ふなっしーの中の人らしいんですけど”とのコメントが送られている。もちろん「これはニセモノです」とキッパリ否定し、「情報を受け取る側が信じないことが大事」と自身のブログ『大渕愛子の無駄のない日々』で大渕弁護士は述べている。ネット社会では噓の情報はあっという間に拡散するものだと言われている。正しい情報なのか自分で判断できない場合もあるだろうが、少なくともあやふやなまま拡散することだけは避けた方が良いであろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)