1987年、今から27年前の「三井のリハウス」CMで制服姿が可愛かった女の子、宮沢りえも今では日本を代表するトップ女優として舞台、映画、テレビと幅広く活躍する。そんな宮沢が7年ぶりに主演映画でスクリーンに戻ってきた。脇を固めるオリジナルキャラクターを演じる小林聡美、大島優子の演技にも注目が集まる。
21日、東京・新宿にて映画『紙の月』完成報告会見が行われ、宮沢りえ、大島優子、小林聡美、直木賞作家・角田光代、吉田大八監督が真っ赤に施された舞台に全員が黒の衣装で登壇した。赤と黒のコントラストが映画のイメージを見事に醸し出していた。
平凡な主婦役を演じる宮沢りえだが、恋に落ちると本来の大人の女性の美しさを余すところなく発揮する。大学生との“不倫”では、かなり際どいベッドシーンもあると評判だ。
今回7年ぶりに映画で主演することに対して、「7年間サボっていたわけではなく舞台で仕事をしていた」と冒頭で笑いながら語った宮沢。「タイミングが大事」といつも思っていたそうで映画もやりたいと思っていた時に今回の話がきたが、「今までやったことのない役を始めるにちょっとだけ時間がかかった」ことを明かした。また、「(スクリーンでは)本当に見たことのない自分がいて衝撃だった」と、自らも驚きを隠せなかったくらいの出来映えのようである。
原作者の角田光代が宮沢の演技を「透明な美しさが出てきて怖かったです」と述べると、宮沢本人は「やったーの気分です」と嬉しそうにニッコリした。
『八日目の蝉』で一躍有名となり、女性層から抜群の支持と人気を誇る直木賞作家・角田光代の長編小説『紙の月』が待望の映画化。監督は昨年日本アカデミー賞で最優秀作品賞『桐島、部活やめるってよ』を送り出した鬼才・吉田大八がメガホンをとる。
真っ当な人生を歩んでいたはずの主婦が起こした、巨額横領事件。彼女は何を手に入れ、何を手放したのか―。
「もの凄い映画! 度肝を抜かれる映画。言い訳、正義が全く入っていない。観た後にすごく爽快な、不思議な気持ちになる。私にはとても書けないですね」と原作者の角田をも唸らせた本作は、また多くの女性から支持を得ることは間違いないだろう。
映画「紙の月」は、11月15日(土)全国ロードショー。
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)