中東発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【中東発!Breaking News】カタールW杯招致、白紙撤回の可能性。FIFA副会長が「買収疑惑がクロなら再投票も」。

以前からお伝えしていた、2022年FIFAワールドカップがカタールで開催と決定した陰に、オイルマネーによる巨額の賄賂がFIFA幹部に渡っていたという疑惑。このたびは英紙が「元理事は5億円で買収された」とすっぱ抜き、各方面から新たな怒りが続出していた。この件に関し、このほどFIFA副会長が英メディアとのインタビューで「投票をやり直す可能性もある」と発言し、波紋を広げている。

以前から「オイルマネーで買収されたのではないか」との声があがっていた、2022年FIFAワールドカップのカタール招致決定。投票の3日前からカタールと決まっていたとの関係者の爆弾発言をはじめ、以前からFIFAは贈収賄に関する疑惑を払しょくすべく対応に追われていた。先日はゼップ・ブラッター会長までもが「カタールで開催と決めたことは大失敗」なる発言を放ち、こちらも物議を醸している。なぜなら現地では巨額を投じてW杯開催に向けた一大プロジェクトがとっくに動き出しているためだ。

そのような中で数日前に放たれたのが、英紙『サンデー・タイムズ』によるモハメド・ビン・ハマム氏(2002~2011年までアジア連盟会長、FIFA元理事、その後収賄疑惑により辞任)がカタールから5億円の賄賂を受け取っていたというすっぱ抜きの記事。英紙『デイリー・テレグラフ』が先に報じた、当時のFIFA副会長ジャック・ワーナー氏(収賄疑惑で2011年に辞任)が巨額の賄賂を受け取ったという記事とほぼ同様の内容で、根拠となるメールやドキュメント類も入手しているため疑惑は限りなく事実に近づいた感じだ。

そして今、現在の副会長であるジム・ボイス氏(画像はbbc.co.ukのスクリーンショット)の発言に注目が集まっている。英『BBC Radio 5 live Sportsweek』とのインタビューで、「マイケル・ガルシア氏(倫理規定に関する調査役)からの結果報告を待っています。もしも不正が明らかになればこれはゆゆしき問題であり、2022年W杯開催地決定の投票をやり直すべきだという意見が出た場合は、私はそれを支持します」と語ったのだ。また、昨年夏にイングランドサッカー協会の新会長となったグレッグ・ダイク氏もカタールでの開催に異論を唱えている。だが現地ではW杯開催に向けたプロジェクトがかなり進行しており、豪華スタジアムも複数完成を見ている。そのためカタールがこうした動きに反発することは必至であろう。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)