“暴走コスプレ”で再ブレイク中の岡本夏生がスパイダーマンになりきり渋谷の街に現れた。先日もスパイダーマンに扮し電車に乗ったのは記憶に新しい。誰もが予測不可能な発想や行動で世間を驚かす岡本の魅力にせまる。
2日、東京・渋谷にて映画『アメイジング・スパイダーマン2』“アメスパ愛”強いのはどっちだ!? トークイベントが開催された。ゲストにはタレント岡本夏生と漫才コンビ・ウーマンラッシュアワー(村本大輔、中川パラダイス)が登壇。スパイダーマンへの愛を競い合った。スパイダーマンのコスプレでノリノリに登場した岡本。マスクの下には、クレヨンで直描きした特殊メイクを施していた。そのクオリティーの高さに観客からも歓声があがる。「頭が弱く1回だと内容が理解できないのですでに5回観た」と明かした岡本に最初から差をつけられたウーマンラッシュアワー。スパイダーマンへの愛の強さは圧倒的な差をつけて岡本夏生に軍配があがった。
しかし、ここで終わらないのが村本。イベント最後におもむろにズボンを脱ぎだし、スパイダーマン柄のパンツ姿を観客に披露した。
イベント終了後、岡本夏生にインタビューを行った。
──お疲れのところ有難うございます。スパイダーマン、本当に良く似合っていますね。
岡本:お蔭様で板についてきましたね。だいぶ浸透してきてますよー。
──こちらのスパイダーマンのメイクにはどれくらい時間がかかりましたか?
岡本:今日は4時間程。と言うのは、髪の毛を剃るから。新聞紙を敷いて髪の毛を剃ってもいい状態を作るところから全てが始まるんですよ。バリカンでジョリジョリ剃っていくんだけど、いきなり剃ると皮膚があれるから、熱いバリカンを冷ましたりして。結構時間がかかるんですよ。全部剃った後に少し皮膚を鎮静させてから赤いファンデーションを塗り込んでいくんです。
──先日(スパイダーマンのコスプレで)電車に乗られた時もバリカンで剃られたのですか?
岡本:そうなんですよ。
──毎回剃るのですか?
岡本:一回剃って、また髪の毛が生えてきて今回また剃ってという感じで。ちょっと生えたらまた剃っての繰り返し。まあ、芝生みたいなもんですよ。(笑)
──本当にスキンヘッドの状態でコスプレをされているということですか?
岡本:はい。だからこの後が大変ね。今日はこれ(コスプレ)だからいいわよ。明日からお坊さんと間違えられちゃうから。これが女子としては若干辛いところです。
──マスクのコスプレとメイクをされた今回との違いは何でしょうか?
岡本:マスクだと喋れないし、苦しいというのがありますね。今、夏ですからマスクよりこっち(メイク)の方が通気性が良くて、食事会にも女子会にも行けるんですよ、このまま。状態としては楽です。
──今回のメイクで一番時間がかかったところ、気を付けたところを教えて下さい。
岡本:一番の問題点は、この(顔に引かれた)黒いラインであったり、目のカーブとか。スパイダーマンそっくりに仕上げるのには苦戦しました。別の生き物にならないようにね。やっぱりスパイダーマンの顔って凹凸がありますけど、私の顔は普通に平面ですから。目のところもああいう風に格好良く、なかなか描けないんですよね。そこを頑張って研究しましたね。
──イベントでもスパイダーマン愛を語られていましたが、今回の映画の見どころや岡本さんのお勧めポイントを教えて下さい。
岡本:最初は男性が観る映画だと言う風に勝手に決めつけて、前作も観る機会がなかったの。今回初めてスパイダーマンと出会うことになるのです。実際観て『スパイダーマンってこういう映画なの?』と知ったわけです。要は空を飛んだりとか敵と戦っているだけではなくて、スパイダーマンの生き様や葛藤、人として生きる道を恋愛などを通して、『あなたの生きる道はこういう道です』と背中を押すような映画でしたね。女子への応援でもあるんですよ。“スパイダーマンだから特別な出会い”というのではなくて、手が届く普通の恋愛なの。だから(映画を観ている女子の)参考にもなる。
──話は変わりますが、いまや『コスプレと言ったら岡本夏生』と言われるまでになりましたね。
岡本:昔だったら“ハイレグと言えば岡本”、今は“コスプレと言えば”とキーワードまで変わってしまったこの48歳。(笑)
──『5時に夢中!』でツタンカーメン、ライオンキング、ブルーマン、ムンクの叫び、フランクフルトと色々なコスプレをされていますよね。
岡本:30体披露しています。アハハハハハ。ちょうどキリのいい30体目で辞めたのね、今回ね。
──5月27日で(コスプレを)辞めるというのをブログで拝見しました。本当ですか?
岡本:さわさんも忙しくなり、コスプレ姿の私も段々と妖怪のようになってきてしまったので。1回女子に戻ろうと(思った)。地に足を着けて、改めてやってみたいコスプレが見つかったらそのとき考えてもいいかな。無理に(コスプレを))続けるのではなくて。(先日)スパイダーマン(のコスプレ姿で電車移動)がYahoo!のTOPを飾り、ちょうどいい花火がパアーッと上がったの。これはもう(コスプレは)打ち止めかなって。タイミング良く気持ち良く未練もなく辞めることができました。
──30体の中で一番はスパイダーマンですか?
岡本:そうですね、クオリティーはNo.1だと思うんですよ。クオリティーの高さにみんなが驚くわけね。このマスクを被っているのかなと思ったら、直描きだからみんな驚くわけ。そう、クレヨンで描いてるから。(笑)
──ではコスプレは一旦終了ということで。次に何かチャレンジしたいものはありますか?
岡本:次はね、女性としての美を極めたいと思う。ハリウッド女優さんとか昔の女優さんとかね、映画の中に出てくる女優さんになりきって。女子としてのコスプレができるかどうかね。
──女子力を高めるということですか?
岡本:女子力上げて、フランス人なのかイタリア人なのか分からないコスプレをやっていきたいと思います。
──ところで岡本さんが死に場所を探して週末海外に出かけていらっしゃるということですが、今までに何か国行かれていますか?
岡本:これがね、もう10か国は超えているのですけれども、去年の10月23日(水)、フランスのモン・サン・ミッシェルの世界遺産巡りをしたのが始まり。そこから今年の4月にバリ島に行って。半年間ほぼ毎週のように全て違う海外に行ってましたよ。アイスランドのときは、一週間あちらに行って『5時に夢中!』(TOKYO MX)のために帰国して、また次の日にアイスランドという。アイスランドから『5時に夢中!』に通ったことになりますね。ヨーロッパから通勤です。どれだけ交通費かけて『5時に夢中!』に出ていたんだっていう。全然赤字ですよ。(笑)
──死に場所を探そうと思ったのはいつからですか?
岡本:そうですね、やはりもう45歳を過ぎたあたりから、人生のエンディングが見えてきたのですよ。要は肉体も衰え段々物忘れも激しくなってくる。階段も息切れもする。あらゆる意味で体力が落ち始めた時に、いよいよこれはどこで自分が終わるのかを探しに行かなくちゃいけないと(思った)。今住んでいるごみ屋敷で死ぬのか、それとも全然知らない土地で突然誰にも気づかれずに死ぬのか。そういった意味で自分が最後に住んで『終わりたい』、住む場所が自分の死ぬ場所でもあるのですよ。それを今探しに行っているのです。
──それは国内ではなく海外なのですか?
岡本:地球であればどこでもいいと思っています。宇宙以外であれば。(笑)
──今まで行かれた中でここはいいなと思った所はありますか?
岡本:これ不思議なんですよ。行った国、行った国全ての国が素晴らしいんですよ。じゃあ最初に行ったパリがつまらなかった?(かと言えば)、とんでもありません。モン・サン・ミッシェルに魅了され、そのあとガウディを見に行きたくてスペインのバルセロナに行ってまた興奮をして、そして“ベニスに死す”っていう映画に魅了されベニスに行ったらまたベニスに恐ろしく魅了され、ロンドンに行ったらミュージカル観て魅了されて。行けば必ず何か魅了され、もうそれはそれは行った国全てにおいて選べないくらい、どこに最後住もうかな、どこに最後小さなお家買おうかしらと思うくらい今、路頭に迷っています。ここっていうのが決まらないんですよ。
──お家を買うのですか?
岡本:そうね、最後はそこに住んでもいいかなと思うんですね。結局いつまでテレビに出られるか分からないから、自分の持ち物全部売っぱらって。自分の気に入ったところに小さなお家を買い、そこに住んで、そこで終わる可能性もありますね。家賃払うよりも買っちゃった方がいいかなと思って(笑)。あとは海外に一回は住んでみたいという夢が実現出来ていないものですから。これも生きているうちに実現したいと思っています。
──では最後にうちの読者、40代の女性が多いので、輝き続ける岡本さんからメッセージを頂けますか?
岡本:40代というのはどの様な方も平等に老いていきます。平等に老いは来るのですよ。その老いを恐れることなく、どうぞ老いを楽しんで下さい。白髪が出たら白髪を抜くのではなく、その白髪と共に人生を歩んで下さい。自分の老いを隠そう隠そうと思えば思うほどドツボにはまるだけですから。変な蜘蛛の巣に入っちゃいますから。ですからどうぞ蜘蛛の巣を自分でおっぱらって自分の老いていく姿を受け入れて、ありのままの自分で強く逞しく(生きて下さい)。40代からこそ残された人生がより重要になってきます。30代までは何となく可愛い楽しいで終わったことも40代からはまた違った意味で時間のスピードも違いますからね。1回1回の女子会も1回1回の合コンもどうぞ命をかけて。ボーっとしていたら目の前のチャンスをスルーしちゃいますよ。そういう時はある意味、蜘蛛の巣のようにピシっと網を張って獲物を待って下さい。
岡本夏生、テレビで観るそのままの人物である。内に秘めたる思いがとにかく熱い。何ものにも媚びることなく、自分の意のままに行動し人生を謳歌している。人生折り返し地点を過ぎ、50歳を目前に女性一人で芸能界を生き抜いてきたからこそ語れることが沢山あるのだろう。これからどんな岡本夏生を魅せてくれるのか? どんな突拍子もないことをしてくれるのか楽しみである。死に場所が決まったらご一報を頂きたい。
NYを守るヒーロー、スパイダーマンとして、生きる決心をしたピーター。愛するグウェンとの約束の前に、史上最大の敵が襲い来る! 果たして、2人の運命は? 恋愛ドラマとしても楽しめ、さらに、空とぶ浮遊感を3Dで体感できる!
映画『アメイジング・スパイダーマン2』 6月12日(木)まで公開中(一部劇場除く)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (C)2013 CTMG. All Rights Reserved.
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)