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writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】ラフマニノフ自筆の譜面、オークションにて2億円超で落札。(英)

誰にも愛される限りなくロマンティックな「アダージョ」を追求した、ロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフ。彼に唯一残されているとみられる、大変貴重な自筆の譜面がこのほどロンドンの有名オークションに登場。2億円で落札となった。

第3楽章のあまりに甘美で切ない旋律で、世界中の人々の心を心地よく酔わせてきたラフマニノフ作曲『交響曲第2番ホ短調作品27』。320ページにわたる自筆の譜面が、このほど英ロンドンで行われた有名オークション「サザビーズ(Sotheby’s)」で競売にかけられ、約2億円の落札価格である個人収集家の手に渡った

チャイコフスキー、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチなど著名作曲家を多数生んだロシアだが、特に女性に高い人気を誇ると言われているのが、『ピアノ協奏曲第2番』や『パガニーニの主題による狂詩曲』など美しくロマンティックな曲を数々世に放ってきたセルゲイ・ラフマニノフ(1873年4月1日~1943年3月28日)。『交響曲第2番』は1906年10月から半年間かけて作曲され、いとこらの協力を得て1908年1月、自らの手で指揮棒を握りサンクトペテルブルクでお披露目し、大変高い評価を得ると譜面はその後ある個人収集家に買い取られた。しかし2004年、再び他者の手にその譜面が渡りそうになったところで、ラフマニノフの遺族がこれを阻止。「テイバー財団(The Tabor Foundation)」が譜面を管理するようになり、2005年からロンドンの大英図書館で展示されていた。

この画像は英メディア『bbc.com』が伝えているその記事のスクリーンショット。黒インクでビッシリのその譜面には手書きの修正が多々加えられており、専門家もラフマニノフの作品としては唯一残っている自筆の譜面であろうと太鼓判を捺している。このほどの競売には遺族も同意し、高値で落札されたことに満足しているもようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)