エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】上原浩治著『覚悟の決め方』。39歳で進化し続ける男が“幸運、奇跡を呼ぶ秘密”を公開。

レッドソックスのクローザーとして活躍する上原浩治投手が著した『覚悟の決め方』(PHP新書)が、5月17日(土)に発売される。「なぜ、上原浩治は年齢を重ねながら進化し続けることができるのか?」、「幸運、奇跡を呼び込む秘密は、『一日一日の準備』にあった」と、野球に関わらず人生のヒントとなる内容が詰まったものだ。

今年の4月後半のことだ。上原浩治投手がツイッターで使用する顔文字が、アメリカ人記者の間で話題となった件が報道された。彼はそれを受けて4月30日に『KOJI UEHARA(TeamUehara) ツイッター』で「投げてきました(o^^o) 勝ちました(o^^o) 抑えることができました(o^^o)」といつも通りに顔文字を連発。「去年から、投げたら絵文字使ってました。話題になったからではありません!」と堂々と言い切った。

日本に帰った時、テレビ番組に出演した際にも気さくな性格でバラエティでもタレントのように見せ場を作ってくれる上原浩治投手。レッドソックスの不動のクローザーとして活躍し、2013年シーズンにはワールドチャンピオンとなり胴上げされた世界的な投手とは思えぬ飾らない人懐こさがある。

大学野球を経て、ドラフトで読売ジャイアンツへ入団。“サンデー上原”と呼ばれて活躍するが故障も多かった。それでも2008年にメジャーリーグを目指すことを表明して翌年、ボルチモア・オリオールズへ入団する。その後、テキサス・レンジャーズを経てボストン・レッドソックスにいたる。

そうした周囲の環境の変化や自身の体の故障との闘いなど苦労を乗り越えながら、野球ばかりでなく人格的にも成長できる秘訣はどこにあるのか。著書『覚悟の決め方』では、上原投手が年齢を重ねながら進化し続ける理由が明かされている。

■困難を跳ね返す「覚悟」が上原浩治をつくった

「不安やプレッシャーは悪いものではない」。上原投手は、「不安があるからこそ、準備を怠りなくと思うことができる。不安に押し潰されるのではなく、不安こそが自分を動かすエネルギーとなり得るのだ」と断言する。

毎日、マッサージなどの身体のケアを他のどの選手よりも入念に行ない、ストイックな生活をおくる日々。そこまでするのは、「ケアを怠ることで怪我をするなどして後悔したくない」という一心から。そしてその先にあるのは、マウンドにのぼるまでの「覚悟」。

彼は、覚悟があるからこそ困難に立ち向かう勇気が生まれるという。クローザーとして、逃げ出したくなるような緊張の中で自分の力をどれだけ発揮できるかは、この「覚悟」にかかっているのだ。雑草魂を糧に、上原投手はいかに壁に挑み克服してきたのか? 野球ファンはもちろん、自分の手で運命を切り拓きたい人にとって必読である。

■「体力も成績も、年齢と逆行してよくなっている」

「私の身体をこの4年間見続けてくれているトレーナーの内窪氏によれば、私の身体は手足の長さ以外、とりたてて優れたところはないそうだ。自分でも子供のころから地肩が強かったなというくらいしか思いつかない。
けれども、いや、だからなのか、体力的にはむしろ歳をとってからのほうが上がっている気がする。実際、成績も年齢と逆行してよくなってきているし、毎日が充実している。私自身は今日、明日のことしか考えていない。
もうそれほど現役を長く続けられないことは分かっているから、一日、一日を大切にし、無駄にはしたくないのだ」
<「おわりに」より抜粋>

ジャイアンツ時代から故障に苦しんできた上原浩治投手だけに、その経験から「覚悟」と「一日の大切さ」を理解して自分のものにできたのではないか。本書ではそこにいたるまでの苦悩や気づきについても知ることとなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)