5月31日公開の映画『一分間だけ』。原田マハのベストセラー小説を、台湾のスタッフが映画化した日台合作作品だ。台湾で人気のピーター・ホーとチャン・チュンニンが主演を務めるこの映画には、日本から女優・池端レイナがトップモデル・杏子役で出演している。池端は、この映画出演が決まってから中国語を勉強し始め、今や台湾のバラエティ番組にも通訳なしで出演するまでになった。そんな池端のパワーの源を探るべく、本人を直撃した。
都内某所、実際に会った池端は、“どこにそんなパワーが?”と思うほどほっそりとした体に、目を輝かせて生き生きと話す表情が印象的だ。
映画出演が決まったときは、「嬉しさ半分、プレッシャー半分でした」という池端。そんな彼女がスゴイのは、この映画出演の決定を機に実際に台湾に渡り中国語を勉強し始めたところ。個人レッスンの形で台湾人の先生から3~4か月間、中国語を学んだ。
──映画出演が決まって語学留学。なかなかそこまでは出来ないと思うのですが。
池端:きっかけは監督さんやスタッフさんが皆さん台湾人でしたので、コミュニケーションをとりたいと思ったことです。日本で中国語を学ぶのではなく台湾に行ったのは、現地の人と触れあいたい、台湾の雰囲気も現地で感じたかったんです。語学だけじゃなくて台湾をもっと知りたかったんですね。
初めて台湾に行ったのは昨年の6月だというが、台湾への深い愛情と中国語習得への情熱により、すでに台湾のバラエティ番組に通訳なしで出演するほどになった池端。台湾では日本に先駆けて同映画は封切られているが、台湾での舞台挨拶にも出席し、中国語で挨拶しているのだから見事なものだ。
──キャストの皆さんに久しぶりにお会いしていかがでしたか?
池端:撮影していたときはあまり日常会話もできなかったのですが、先日プロモーションでお会いしたときには、主演のピーターさん、チュンニンさんとも演技の質問をしてアドバイスをいただけるようになりました。チュンニンさんとは今でもメールのやりとりをしています!
──もちろんメールは中国語ですよね?
池端:はい。でも実は、台湾の方って文章ではなくて音声でメッセージを送ってくれることがあるんです。その中で分からないところがあると、台湾で滞在していたサービスアパートメントの警備の方に「すみません…簡単に説明してください」ってお願いして、何を言っているかたまに教えてもらっていました。それから5、6回はお世話になりましたね。そのうち私の顔を見ると、「ああ、まただね」って(笑)。台湾の人ってすごく優しくて親切なんです。
今は台湾に行くときも「台湾に帰る」という感覚になり、まるで「第二の故郷」だというほど、すっかり台湾に魅せられた池端。これからはどのような活動を展開するのだろうか。
──これからやってみたいことは何でしょうか。
池端:台湾で中国語を使った演技のレッスンを受けたいと考えています。日本語にはないニュアンスや表現方法などを学び、女優としての幅をもっともっと広げていきたいです。役ですと、どんな役にも挑戦してみたいのですが、中国語を学んで台湾で生活もしたので、台湾の作品に中国語を使って出演してみたいです。
最後にこんな質問をぶつけてみた。
──映画のタイトルにちなみまして『一分間だけ』何でもできるとしたら何をしたいですか?
池端:えっ! 一分間だけですか? 一分間って意外と長いですよね。(しばらく考えてから)あっ! 食べることが大好きなので、大食い選手権に出たいです。一分間でわんこそばを何杯食べられるか、ハンバーガー何個食べられるか…みたいな(笑)。あれ、ホントにやってみたいんですよ!
演技においても食においても、池端の根底にあるのは並々ならぬチャレンジ精神か。映画『一分間だけ』について、池端は「日本の小説をもとに、台湾で監督さん、キャスト・スタッフの皆さんと撮影をしたので、特別な作品だと思います。映画の流れ方や柔らかい感じは台湾らしさがあり、素敵な合作です。家族の愛、親子の愛、恋人の愛、犬との愛…たくさんの愛が描かれており、愛って素晴らしいなって改めて感じました。この作品に参加できたことで、台湾を知り中国語に出会いました。本当に、心から感謝しています」とコメントした。この機会に池端が魅せられた台湾、そして愛に触れてみてはいかがだろうか。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)