今までに3万人以上を指導したボイストレーナーの女性が、バラエティ番組に出演した。彼女は番組の中で、“デビュー前の平井堅に送ったアドバイス”と“日本で一番上手い歌手”について興味深い発言を放ったのだ。
4月26日放送の『ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)に、3万人以上を指導してきたというボイストレーナーの亀渕友香さんが登場した。彼女はまず「音痴の人は存在しません」との持論を発表し、スタジオにいた出演者たちを驚かせた。番組MCを務める「ネプチューン」の名倉潤が、「本当に(音痴の人は)いないんですか?」とその言葉の真意を確かめる。
亀渕さんは「自分の声の高さじゃない音を聞くと、興奮して音が分からなくなる」ために「音痴という状態になるだけ」だと答えた。それゆえにその人の声の高さに合わせてあげると「(音痴と言われる人でも)必ず普通に歌えます」と、自信たっぷりに語る。
また、数々のアーティストにも歌唱指導をしている亀渕さん。名倉が「今まで一番印象に残っている歌手の方っていらっしゃいます?」と訊ねると、亀渕さんはその答えとしてデビュー前の平井堅に会った時のエピソードを披露した。当時、平井から「実は僕、悩んでるんですよ。自分の声がもう一つ広くなりたい」との悩みを打ち明けられたという。
このことに「黒人の人ってファルセット(裏声の一種)を出すじゃない? (あなたが)R&Bが好きなら、ファルセット使えばいいじゃない」とアドバイスを送った亀渕さん。思わぬ指摘で驚く平井に、「絶対、すてき! ファルセットは男の切なさ・男の甘さを出す。だからどんどん使いなさいよ」と伝えたそうだ。亀渕さんは、当時の思い出を振り返り「彼(平井)は(そのことで)スゴく視野が開けたんだと思います」と口にしていた。
また、バナナマンの設楽統から「日本人歌手で一番歌が上手いと思う人は?」と質問を受け、亀渕さんは「ボイストレーナーとして『この人はよくボイスコントロールできていらっしゃる』という方は石川さゆりさんですね」と返答。石川は“息の出し方・溜め方”がとても上手く、野球のピッチャーにたとえるなら「ストレートだったり変化球だったり、いろんな球を投げられる」ようなものだという。
この日の放送では平井堅の魅力的な歌唱法の秘密やプロが認める上手い歌手の条件などといった、普段あまり知ることのできない貴重な話を聞くことができたのだった。
(TechinsightJapan編集部 TORA)