笑福亭鶴瓶がメインMCを務める番組『A-Studio』絡みでとんだ勘違いをしたようだ。同番組では鶴瓶自身も事前にゲストの周辺を取材するのが醍醐味だ。前田敦子をゲストに迎えるにあたり、秋元康の携帯電話に連絡を取ったのが事の始まりだった。
3月2日の『笑っていいとも!増刊号』で木曜日レギュラーによるトークシーンが放送された。笑福亭鶴瓶が公開トークバラエティ『A-Studio』での失敗談を披露したものだ。
3月7日の『A-Studio』はゲストにEXILEのATSUSHIが登場する。鶴瓶は「前田のあっちゃんとATSUSHIがゲストに来るので取材していた」というからその後の回で前田敦子が出演するようだ。豪華な顔ぶれに他のレギュラーメンバーも「Wあっちゃんですね」と羨ましそうだった。
まずはATSUSHIの歌を聴き込んで準備していた鶴瓶。「“愛燦燦”(あいさんさん)も歌ってはるんや。あれ、ええ曲やな~!」と感心したのはDVD『EXILE ATSUSHI PREMIUM LIVE ~命をうたう~』を音源に聴いたのだろう。
次に、前田敦子の取材でAKB48時代からの総合プロデューサー秋元康に電話した。しかし、留守番電話だったので「ええ歌やわ~、ほんまにええ歌や。あっちゃんのことも聞こうと思ったけど、そういうことです」とメッセージを残した。
10分ほどして秋元康から電話があったので、鶴瓶は再び「いやー、ほんまにええ歌や“愛燦燦”!」と伝えると「ああ、そうでしょ、いい歌でしょ」と秋元も応じる。「ほんま、天才やなー!」とさらに絶賛したところで秋元が「あれは、小椋佳さんの作品です」と明かしたのだ。
赤っ恥をかいた鶴瓶が照れ隠しに「早く言うてくれ!」と突っ込むと秋元康は「鶴瓶さんがそんな話をするので、どこでバラしたら一番面白くしゃべってくれるか。私も放送作家として考えたんですよ」と説明したのだ。
秋元康の配慮で、鶴瓶はそれを『いいとも』でエピソードとして話せたのである。「ええ奴や! ほんまにええ奴やー」と秋元康の気遣いと才能に感心しきりだった。
美空ひばりにとって『愛燦燦』(小椋佳・作詞、作曲。1986年5月29日発売)と『川の流れのように』(秋元康・作詞、見岳章・作曲。1989年1月11日発売)は後期の代表曲といえるものだ。
笑福亭鶴瓶のようにリアルタイムで知る者にとってはイメージがダブってしまいがちな2曲だろう。秋元康もそのことを理解しているだけにすぐに「私の作品は『川の流れのように』です」と指摘しなかったのではないか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)